大分県
やまがおんせん・かぜのさと
山香温泉・風の郷
スポットライトに浮かび上がる湯けむりが幻想的
大分県、国東半島の付け根の中ほど、国道10号線から少し入ったところに、「いやしの杜 風の郷」という温泉保養地があります。ここには、温泉入浴施設をはじめ、宿泊施設、レストランがあり、宿泊だけでなく立ち寄りでも十分に楽しめる温泉施設です。木造のモダンなスタイルの建物になっていて、宿泊棟と温泉棟は別棟になっていました。温泉棟に入ると、長い廊下の先に浴場受付があります。たまたま偶然にも26日に訪れたこともあり、風呂の日という語呂合わせで割引料金となっていました。脱衣場にはカゴも用意されていますが、有料のコインロッカーがメインのようです。有料といっても10円という良心的な利用料なので、安心して利用できます。脱衣所の脇にオープンテラスのような空間があり、露天にそのまま出れるのかと思ったら、ただ単に涼む場所で浴場とは別のようでした。浴室に入ると、こちらもなかなか風情のある佇まいです。まずは掛かり湯があり、手前側に洗い場、そして奥に湯舟がありますが、照明がスポットライトになっていて、浮かび上がる湯けむりがとても幻想的な雰囲気を出していました。さっそく体を流して湯舟に入りますが、湯舟に浸かった瞬間にツルッとした柔らかい感触が全身を包み込みます。けっして強いツルツル感ではないのですが、フワッとした感触がしっかりと感じられます。湯はほとんど無色透明ですが、微妙に濁っているような気がします。湯舟の中の岩というか石の部分が白く色づいているのですが、これは温泉の成分なのでしょうか?濃厚な印象を与える雰囲気です。外には露天風呂もあります。こちらはけっこう開放的な広い空間に庭池のような岩風呂がありました。こちらの岩風呂はさらに白い付着物が、岩をコーティングしているかのようにこびりついています。そして岩風呂の奥には大きな樽風呂がありました。この樽は見た目にも何だか異様です。何が異様かというと、鍾乳石のような質感があるのです。他の湯舟と違ってあきらかに濃厚な堆積物です。実はこの湯舟は源泉風呂となっていて、濃厚な湯をそのまま味わうことができるのです。しかも加熱されていないということで、かなりぬる目の設定です。真冬に訪れたのでちょいと寒いくらいでしたが、夏場なら最高でしょう。注がれる湯はプンプンと独特の温泉臭を出しているので、さっそく口に含んでみましたが、しょっぱいような苦いようなすっぱいような、複雑な臭みのある湯です。鉄分や炭酸臭も感じます。とてもインパクトの強い湯に驚きです。ツルッツルの湯に濃厚な湯、そしてモダンでスタイリッシュな雰囲気と、三拍子揃った楽しい湯でした。浴場は「豊前」「豊後」と異なったスタイルがあって日替わりで男女交替するとのことで、また別の機会に訪れてみたくなりました。気軽に立ち寄れるので、ここはとてもおススメです。
掲載: 2011/05/29
Data
- 所在地:大分県杵築市山香町倉成
- 入浴 :2010年12月
- 泉質 :ナトリウム−塩化物・炭酸水素塩泉
- 泉温 :源泉38.7度
- PH :6.8
- 形態 :温泉リゾート施設 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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