長野県
うめきこうせん・やきもちや
梅木鉱泉・やきもち家
静かな静かな山間の古民家風の田舎宿
長野市中条、標高704メートルの山の中にポツンとある温泉宿泊施設が「やきもち家」です。茅葺屋根の古民家風の外観が、まわりの風景にマッチしたとても風情のある温泉宿です。今回は小雪のちらつく真冬の週末に立ち寄りで訪れました。地図を見ると細い山道の先にあるので、雪がとても心配です。スタッドレスを履いていたので多少の雪くらいなら問題ありませんが、慣れない雪道なので慎重に走ります。宿が近づくにつれてどんどん雪が深くなってきますが、それほど大雪というほどでもないので、トラブルもなく辿り着きました。この辺になると雪はパウダースノーで、まるで片栗粉の上でも歩いているような感じの路面です。辿り着いてみると、けっこう立派な建物で、人気もあるのでしょう、駐車場にもクルマが並んでいました。日帰りでの入浴も積極的に受け付けているようで、気軽に立ち寄ることができます。館内に入ると燻されるような木の煙が充満しています。正面の囲炉裏で名物の「おやき」を作っているところでした。受付をして右側、廊下の奥の浴場に向かいます。古民家風ではあるものの、館内はとても清潔的です。それでいて近代的な雰囲気はなく、あくまでも古民家の風情が全体に漂っていて、とてもいい雰囲気です。浴場は男女別にそれぞれと、貸切風呂がひとつありました。脱衣場は棚にカゴが並び、わりとゆったりとしたスペースがありました。洗面台も広々として充実しています。浴室は両サイドに洗い場があり、正面に小ぶりの湯舟がありました。浴室はわりとゆったりとしたスペースがあるものの、湯舟は意外と小さいです。湯舟は大きなガラス窓際にあり、窓の外には露天風呂が見えます。湯舟の湯は無色透明で見たところ、何の変哲もない湯です。源泉は13.5度の鉱泉だそうで、沸かして利用しているようです。ペーハーが9.6もあるというアルカリ性の湯ということですが、けっこうあっさりとした湯でした。露天は内湯と同じくらいの小ぶりのものです。その先に懐かしさ漂う木桶風呂があります。外は真っ白の銀世界、とても優雅に雪見風呂を楽しむことができました。山の斜面に面しているので、谷間を覗く景色も楽しめるので、新緑や紅葉の時季も気分がいいことでしょう。ちなみに湯舟では、減った分だけ湯が注がれるシステムのようです。湯舟の中では加熱循環されているようで、温度は保たれているようです。それにしても静かでまったりとした空気に包まれていて、本当にのんびりとした気分で入浴できました。喧騒を忘れるというのはまさにこういう状況でしょうね。宿の雰囲気もよく、まさに隠れ家としてもいい感じです。どうせなら宿泊してもっとゆっくりと過ごしたくなりました。今度来るときには、宿泊してみたいと思います。
掲載: 2013/01/27
Data
- 所在地:長野県長野市中条日下野
- 入浴 :2012年1月
- 泉質 :温泉法第二条に規定する温泉(メタケイ酸、メタホウ酸)
- 泉温 :源泉13.5度
- 湧出量:毎分14.8リットル
- PH :9.6
- 蒸発残留物:207mg/kg
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆☆
- 気軽度:☆
- 秘湯度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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