静岡県
しんいなこがわおんせん・ゆーとりお
新稲子川温泉・ユートリオ
川のせせらぎに耳をすませ、ゆったりと楽しむ
静岡県富士宮市の新稲子川温泉は、山梨県との県境近くにある山峡の温泉施設です。ここは公営の日帰り温泉施設ですが、お風呂だけではなく、温泉プールもある複合温泉施設です。さらに屋外の施設としてバーベキュー場やテニスコート、野外ステージなども設置、夏には目の前の稲子川で川遊びもできてしまうという、レジャースポットとしても人気があるそうです。市街地からは少し離れていますが、そんなに僻地というわけでもありません。しかしながら、途中のアクセスがとても険しくて、ずいぶんと山奥に入ったなぁという感じがしてきます。特に稲子駅を過ぎてからの道は、とても国道とは思えないほど狭い道でした。そうしてしばらく進んでいくと、やがて看板が見えてきて、川の対岸に施設が見えてきました。こんな辺鄙な場所にもかかわらずとても人気のある施設のようで、既に駐車場はいっぱいです。しかも、第2、第3と駐車場があるのは凄いですね。ここの料金は時間制になっていて、一時間半コース、三時間コース、1日コースとあるようです。お風呂だけなら一時間半で十分かもしれませんが、料金内で温泉もプールも両方楽しめるので、じっくりと楽しもうとすると時間が足りなくなります。今回はプールは利用しないので一時間半コースで楽しみました。浴場は館内のさらに奥へと向かったところです。途中には広間の休憩室があり、たんさんの人が寛いでいます。毛布の貸し出しもあるので、昼寝もできちゃうのがいいですね。脱衣所は鍵のかかるロッカーが並び、内湯と露天への扉がありました。施設の外観からすると少し小ぢんまりとした雰囲気でしたが、まぁこんなもんですかね。内湯は大小2つの湯舟が並び、大きい方が熱めの湯、小さい方がぬるい湯となっていました。ところがこのぬるい湯の方は、源泉の温度だそうで28.8度と書かれています。入った瞬間は冷てぇって感じがしますが、慣れてくると意外とさっぱりとして気持ちのいいものです。熱めの湯で温まって、ぬるい方で体を冷ますような感じで、何度でも入れてしまいます。湯はほとんど無色透明ですが、微妙に鈍い透明感がありました。しっとりというか、なんとなく重たい感じの湯です。源泉は掛け流されているようですが、飲用はできないと書かれています。ちょっと味見をしてみると、酸味というか金属的なミネラル味があり、ちょっと苦味もくわわったような感じです。臭いはそれほど気になりませんが、軽い鉱物臭という感じですかね。なかなか独特の風味がありました。外には露天風呂もあります。こちらは岩風呂になっていてけっこうゆったりとしています。川沿いにあるので、せせらぎでも感じながらってところでしょうか。静かな山の中なのでじっくりと景色でも眺めたいところですが、壁が高くて残念ながら景色はあまり期待できません。こちらは内湯の熱い方よりもぬるめで、長湯するのにちょうどいい感じです。そうこうしているうちに、あっという間に時間になってしまいます。長湯するのにちょうどいい温度なので、一時間半でも足りないくらいでしたね。休憩する間もなく施設を後にしました。食事もけっこう豊富でうまそうなメニューが並んでいたので、次回は三時間コースでのんびりしたいと思いました。
掲載: 2014/12/16
Data
- 所在地:静岡県富士宮市上稲子
- 源泉名:稲子3号
- 入浴 :2013年11月
- 泉質 :含硫黄−カルシウム・ナトリウム−塩化物温泉
- 泉温 :源泉28.2度
- 湧出量:毎分350リットル
- PH :9.7
- 蒸発残留物:2.732g/kg
- 形態 :日帰り温泉施設 男女別
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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