長野県
うつくしがはらおんせん・しらいとのゆ
美ヶ原温泉・白糸の湯
蔵の町松本にふさわしい民芸を醸す雰囲気
美ヶ原温泉は松本市の郊外、美ヶ原高原を背に広がる老舗の温泉地です。その歴史はとても古く、奈良時代の書物、日本書紀にも登場するといわれています。日本書紀では「束間の温湯」として登場しているが、江戸時代には「山辺温泉」と呼ばれ、そして昭和30年代に現在の「美ヶ原温泉」になったとのことです。そんないにしえの香り漂う温泉街の入口に建つ「ふれあい山辺館」は、信州瓦葺屋根に漆喰の白壁で、蔵のような大きな建物です。この1階にあるのが日帰り入浴施設の「白糸の湯」です。2階は研修室などになっていて、様々な催し物で使われているそうです。平成15年(2003)にリニューアルしたそうですが、それから10年以上たっているにも関わらず、けっこう新しい感じの施設です。館内に入ると和風を意識した木造のシックな落ち着いた雰囲気がありました。入浴は自動券売機で入浴券を購入して受付に渡します。これがまたとてもリーズナブルなお値段で、温泉街の外湯というか共同浴場のような感覚です。脱衣場は鍵付きのスチールロッカーが並びます。そんなに大きくもなく狭くもなくって感じです。洗面台もわりとゆったりとしていて清潔的な印象です。そのすぐガラス窓の先が内湯になります。内湯は手前側に大きな湯舟が2つ並び、壁側に洗い場が並んでいます。洗い場にはボディソープやリンスインシャンプーなど石鹸類は用意されていないので、各自で持ち込む銭湯スタイルです。手前に並んだ湯舟は左右どちらも同じくらいの温度でしょうか、特に違いを感じませんでした。無色透明のサラサラとした綺麗な湯で、あっさりというかわりと癖のない湯でした。掛け流しを謳っているようですが、循環もされているようなので、継ぎ足しながらの循環併用型掛け流しという感じのようでした。そんなに熱くなく、少しぬるめの温度です。外には露天風呂もありました。こちらは屋根付きの岩風呂で、そこそこゆったりとしています。まわりを高い塀が囲んでいるので、景色などを眺めることはできませんが、坪庭のような植栽で風情のある佇まいです。内湯も露天もそこそこゆったりとしているので、そんなに混雑していなければのんびりと浸かることがでます。観光客だけでなく地元の方々にも人気があるようなので、週末や時間帯によってはけっこう混雑するかもしれません。館内には特に食事処や広間のようなものはないので、入浴だけって感じのところですが、温泉旅館に泊まって外湯を楽しむつもりで訪れるのもいいでしょう。
掲載: 2015/12/20
Data
- 所在地:長野県松本市里山辺
- 入浴 :2014年2月
- 泉質 :弱アルカリ性単純温泉
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆☆
- 地元度:☆☆☆
- 人気度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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