山形県
あつみおんせん・あんべゆ
温海温泉・あんべ湯
熱い足湯に浸かりながら温泉情緒を楽しむ
温海温泉は山形県の日本海側南部、新潟県との県境近くにある温泉地です。古くから栄える温泉地で、温泉旅館やホテルが建ち並び活気ある温泉街を形成しています。弘法大師が発見したとか、役小角が発見したとか、傷ついた鶴が湯浴みしていたとか、嘉祥二年(849年)の大地震で湯が湧き出したとか、温泉の由来は諸説あるものの、いづれにせよ1000年以上の歴史を持つ老舗温泉地のようです。高温の温泉が湧き出ることにより、河口付近の温度が温かいことから、温海温泉と呼ばれるようになったのだそうです。ただ「温海」がとても読みづらく、昭和52年(1977)に国鉄が駅名を「あつみ温泉駅」に改称したことから、次第にひらがなで温泉名も表記されるようにもなったそうです。そんな温泉街には宿泊施設以外に、共同湯や足湯施設も点在していて、観光客をもてなしてくれています。そのひとつがこの「あんべ湯」という足湯施設です。温泉街のほぼ中心を貫く葉月橋通りのど真ん中にあります。田舎の道なので交通量は激しくありませんが、ほんと道路のど真ん中にあるので、妙に違和感のある足湯です。しかも、そこそこの規模があり、観光客も大勢利用するのでとても賑わっています。ネーミングの由来としては大通りのアベニュー(Avenue)と、調子を意味する「塩梅」の方言「あんべ」を掛けて「あんべ湯」となったそうです。まさに大通りの真ん中で足湯に浸かって体の調子もよくなるなんて、いいネーミングですね。さて、ここは何度か利用している足湯ですが、いつもながらめちゃくちゃ熱い湯です。足を入れるとジーンと痺れるなんていうどころか、火傷してしまうのではないかと思うくらい熱い湯です。源泉が投入されている付近なんかはヤバイくらいの熱さです。四角い湯舟をいくつも連ねたような形の湯舟なので、なるべく下流方面にいってようやく入れる感じです。今回はいつもよりも熱いように感じます。どうりでいつも賑わう足湯なのに誰も利用していないわけですね。いったん浸かってしまうと、動くと熱く感じるので、じっとして動かないようにします。慣れてくるとけっこう入れるものです。目の前に商店では饅頭も売っているので、足湯を楽しみながら饅頭をほおばってみました。のんびりとした感じと足湯の心地よさがいいですね。湯は無色透明でひじょうにあっさりとした湯ですが、ツルツルとした浴感もあって、しっかりと温泉しています。足湯を出ると湯の浸かったところだけが赤くなって、まるで赤い靴下を履いているみたいになっていました。足湯では物足りなくなったら、いくつかある共同湯に向かうのもありでしょう。
掲載: 2017/02/28
Data
- 所在地:山形県鶴岡市湯温海
- 入浴 :2014年9月
- 泉質 :ナトリウム・カルシウム−塩化物・硫酸塩温泉
- 形態 :足湯施設 混浴
- 脱衣所:なし
- 開放度:☆☆☆☆☆
- 清潔度:☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆
温泉レポートを検索