長野県
ゆのさわおんせん・おがわのゆ
湯の沢温泉・小川の湯
穴場的な雰囲気で静かにゆっくりと
小川村の県道沿いにちょこんと「小川の湯」という看板があります。山の長閑な景色の中にさりげなくあるので、ついつい見落としがちですが、その路地の先に温泉施設があります。地図に載っていたので気になってやってきましたが、日帰り温泉施設として営業しているようです。もともとは高齢者の施設だったのでしょうか、古いガイドなどを見るとそのように紹介されていました。近年になってリニューアルしたようで、綺麗でややモダンな雰囲気の大きな建物となっていました。今回は新緑の春にドライブがてらやってきましたが、土曜の午前中だというのに駐車場はガラ空き状態です。営業時間はとっくに過ぎているのに客がいないようなので、今日はメンテナンスの日なのかと心配になるほどです。どうやら営業はしているようなので、とても穴場的なのんびりとした印象の施設でした。館内に入ると受付で料金を払うシステムです。館内は左側に暖炉のあるモダンなロビーがあり、休憩室と浴場の入口がありました。館内もそこそこ広くてゆったりとした印象です。脱衣場は棚にカゴが並んだシンプルなものです。天井の一部に外光をとる高い窓があって、すごく明るい雰囲気でした。また、冬場は寒いのでしょう、天井両サイドに大型の暖房ヒーターがありました。また、すぐ脇には小部屋のようなものがあり、木彫りの人形が隅に飾られているだけのデッドスペースになっています。浴場の拡張用に用意されたのでしょうか。今は使われていないようです。それから風呂に入る前に用を済まそうとトイレに入ろうとしたところ、ドアノブを引っ張ると妙な感じに扉が開きました。壊れているのかと思ったら、半回転式の扉でした。浴室はタイル張りのオーソドックスなスタイルです。まぁ中規模程度の広さでしょうか。正面に大きな窓ガラスがあって、ゆったりとした湯舟がひとつあります。洗い場には懐かしいレモン石鹸が用意されていますが、ボディソープやリンスインシャンプーはありません。露天風呂はありませんが、窓の外にはちょっとした庭があり、湯舟から外の景色も眺めることができます。裏の山と空が見えるだけですが、新緑の眩しい季節だったこともあり、とても爽やかで長閑な景色が楽しめました。肝心の湯ですが、こちらは無色透明のサラッとしたあまり浴感のない湯のようです。たまに湯口からドバッと湯が注がれますが、基本的には循環されているようです。湯舟では薬品のような消毒臭がするだけですが、湯口ではほんのちょっと生臭いような臭いがしていました。そういえばどんな泉質なんだろうと気になりましたが、脱衣所には温泉分析表がありません。あとで玄関脇にある温泉分析表で確認すると、単純硫黄冷鉱泉とあります。なるほど、湯口で生臭く感じたのは硫黄泉の薄い臭いだったのですね。ちょっと熱めの湯温でしたが、気持ちよくのんびりと浸かることができました。小一時間ほどいましたが、結局一組の客がいただけでほとんど貸切状態でした。料金も安く、雰囲気も悪くなく、のんびりとしていたのでとても穴場的な雰囲気が気に入りました。
掲載: 2017/03/30
Data
- 所在地:長野県上水内郡小川村小根山
- 入浴 :2016年5月
- 泉質 :単純硫黄冷鉱泉
- 泉温 :源泉10.0度
- 湧出量:測定不能(自然湧出)
- PH :8.0
- 蒸発残留物:0.280g/kg
- 形態 :日帰り温泉施設 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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