新潟県
いわむろおんせん・ほてるおおはしやかたのゆ
岩室温泉・ほてる大橋館の湯
歴史の湯、大庭園と料理自慢の老舗の宿
新潟市の南部、西蒲区にある岩室温泉は、田畑の広がる田園地帯に湧く静かな温泉地です。温泉の歴史はとても古いようで、正徳三年(1713)に一羽の傷ついた雁によって温泉が発見されたとの言い伝えがあるそうです。古くから栄えていたこともあり、温泉街にはホテルや旅館も立ち並び、静かながらも活気付いた温泉地です。以前からこの辺りは、釣りや行楽の帰りによく通りかかるのですが、なかなか宿泊する機会がなく、また立ち寄れそうな旅館も見当たりませんでした。しかし通る度にその落ち着いた温泉街の雰囲気に惹かれていて、いつかは泊まりで来ようと考えていました。そして今回ようやく念願かなっての宿泊での利用です。今回利用した宿は川のほとりに建つ「ほてる大橋館の湯」です。川のほとりといっても、近寄ると臭いくらいのドブ川のような川です。その脇にとても大きく立派な宿があります。玄関前のアプローチは、城郭の重厚な門構えのようになっていて、かがり火が迎えています。これまた凄いインパクトです。けっして敷居の高い宿ではないのですが、高級感のある演出ですね。館内に入っても、広いエントランスロビーがあり、その先には優雅な庭園と鯉の泳ぐ池が見えました。何ともゴージャスな雰囲気に圧倒されます。さっそくチェックインした後はすぐ温泉に向かいました。浴場は1階の奥にあります。鉱石ミネラル風呂という岩盤浴のような施設も併設していて、こちらは別料金のようです。脱衣所に入ると、さすが大きな旅館だけあって、とてもゆったりとしています。浴室もまたゆったりとした空間で、タイル張りのオーソドックスな雰囲気ながらも大きな湯舟がゆったり感を演出していました。湯は無色透明の綺麗な湯です。硫黄泉ってことですが、見た目は綺麗な透き通った湯です。ほんのりと温泉のいい香りが漂うぐらいで、控えめなところがまたいいですね。外側には露天風呂があります。こちらは湯舟に東屋の屋根がついたもので、脇の岩陰から湯が流れるように注がれています。なかなか風情のある湯舟です。正面には庭園が広がっていて、この湯舟も庭園の一部のような感じです。ちなみにこの旅館は広大な庭園も自慢のひとつのようで、ロビー脇からその庭園に出て、散歩を楽しむことができます。もちろん庭園の散歩道からは浴場は見えないようになっているので、覗かれる心配はありません。とても自然的でありながらもワイルド過ぎないナチュラルな雰囲気が気に入りました。
掲載: 2017/12/17
Data
- 所在地:新潟県新潟市西蒲区岩室温泉
- 源泉名:岩室4号源泉
- 入浴 :2016年10月
- 泉質 :含硫黄・ナトリウム・カルシウム・塩化物泉
- 泉温 :源泉52.2度
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :きりきず、末梢循環障害、冷え症、うつ状態、皮膚乾燥症など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆☆
- 気軽度:☆
- 優雅度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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