宮城県
おばらおんせん
小原温泉・正ノ湯
遊歩道沿いの超ワイルドな野天風呂
夏のお盆休み、宮城県の南部にある小原温泉にやってきました。ここは白石市の山間部、国道113号線沿いにある素朴な温泉地です。開湯800年という古くから知られる温泉地だそうで、静かながらもいくつかの温泉旅館もあり、それなりに人気のある温泉地のようです。今回は真夏のど真ん中にやってきましたが、生憎の雨模様でどんよりとした感じですが、暑くないのでとても過ごしやすいです。今回の目的は白石川沿いにある野天風呂めぐりと、共同浴場の「かつらの湯」です。温泉街の中にある駐車場にクルマを停めて、遊歩道を歩くとすぐにかつらの湯があります。その手前にある吊り橋を渡り、遊歩道をさらに突き進むと、およそ5分ほどで遊歩道の脇から湯気がでているところがありました。小さな穴の奥から熱気がでているようです。そこからさらに先に進むと遊歩道脇にドラム缶が置いてあり、そこに「正ノ湯」と書かれています。そのすぐ脇には小さな四角い洞窟とその手前に湯だまりがありました。触ってみるとけっこう熱いですが、浸かれないほどではありません。ただここは浅く、狭いのでここでは手で触るぐらいしかできません。しかしそこから黒いパイプが川側に延びていて、その川には石で囲われた小さな湯舟がありました。しかしパイプからは湯は出ていません。それに川の湯舟も水でした。でも何か仕組みがあるはずと思い観察すると、パイプが故意に石で上向きにされています。パイプを下向きにすると、勢いよく湯舟にドバドバと湯だまりの湯が注ぎ始めました。なるほどこれは面白い制御方法ですね。これで熱くなったら止めることもでき、温度調節もできそうです。湯舟の湯が適温になるまで、しばらく遊歩道を散策して戻ることにしました。時間にして15分ほどでしょうか、戻ってみると湯舟はちょうどいい温度です。さっそく入ることにします。小雨が降っていたので脱いだ衣服をどうしようかと悩みましたが、ちょうどドラム缶のところが雨よけになっていたので、そこに脱いだものと荷物を置いて湯舟に向かいました。湯舟は深さもちょうどよく、奥行きも2メールほどあるのでちょうどよく快適です。湯舟の注がれている手前側が熱め、奥がぬるめでちょうどいいです。それにしてもすごい開放感です。天気のせいもあるでしょうが、遊歩道には誰もいなく、おかけざまでのんびりと開放感を味わいながら浸かることができました。湯舟からはすぐ目の前に川が見えるのはもちろんのこと、ちょっと手前の対岸に滝も流れているので、それを眺めながら優雅に過ごすことができました。アクセスも悪くなく、ロケーションも最高、それでいて誰もこないのだから、ちょっともったいないくらいでした。自然っていいなぁと思いながら、ワイルドに温泉を楽しみました。
掲載: 2018/07/31
Data
- 所在地:宮城県白石市小原
- 入浴 :2017年8月
- 形態 :野湯 男女混浴
- 脱衣所:なし
- 開放度:☆☆☆☆☆
- 清潔度:☆
- 気軽度:☆☆
- 穴場度:☆☆☆☆
- 野趣度:☆☆☆☆☆
- 秘湯度:☆☆☆☆
- 疲労度:☆☆
- 異色度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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