岩手県
きんだいちおんせん・ゆうゆうゆーらく
金田一温泉・ゆうゆうゆーらく
歴史ある温泉をゆっくりと
座敷童子で有名な金田一温泉は岩手県の北部、青森県との県境近くにある素朴な温泉地です。いくつかの温泉旅館が点在する温泉街ですが、温泉としての歴史も古く、寛永3年(1625)に田んぼの中から湯が湧き出したと謂われているそうです。そのことからかつては「湯田温泉」とも呼ばれていたり、南部藩の湯治場でもあったことから「侍の湯」と呼ばれるなど、人々に愛されながら今なお続く老舗温泉地です。その温泉街の一角に日帰り温泉施設の「ゆうゆうゆーらく」があります。名湯が気軽に味わえる施設とあって、とても人気のある施設のようです。館内に入るとその独創的なスタイルが面白いです。基本的には木造の施設のようですが、けっこうモダンなスタイルです。受付を済ますと浴場に向かいますが、長い渡り廊下を突き進んで浴舎に向かいます。脱衣所はけっこうゆったりとしています。さすがにお盆の最中の夜間なので、とても混雑しています。それでもゆったりとするぐらい余裕がありました。浴室に入ると、こちらゆったりとしていますが、また独創的なデザインに驚きます。天井が高く、そして横に広いです。外側はガラス窓になっていますが、ちょっと傾斜しています。決して建て付けが悪いわけではなく、そういうデザインなのでしょう。天井が高いので内湯ながらもすごい開放感です。湯舟はガラス窓側にいくつか並んでいます。一番奥側にあるのは浅めの湯舟です。半身浴にちょうどいい湯舟のようでず。その隣にあるのはバブルバスで、若干ぬるめのようです。その奥には大きな主浴槽がありますが、途中で逆L字にカーブしています。そこから露天風呂にでも繋がっているのかと思ったのですが、特に外に出られるよけでもなく、突き当たりになっているだけでした。また、その途中には一箇所だけ電気風呂がありました。浴室は全体的に岩風呂になっていて、そのゴツゴツとした荒々しさが風情を出していました。ちなみに今回は岩風呂ですが、女湯はヒバ風呂になっているそうで、定期的に男女が入れ替わるシステムになっているそうです。湯舟の湯はうすく赤茶色に濁っています。わりとあっさりとした湯ですが、ツルンとした柔らかな浴感が印象的です。こういった色の湯の場合、わりとギシギシとした固い感触の湯が多いような気がしますが、すごく柔らかくて気持ちがいい湯でした。それから浴室にはスチームサウナがありました。扉を開ける度に湯けむりが濛々と出てきます。中は当然ながら真っ白で視界がよくありません。熱気に包まれながら汗を気持ちよく流すことができます。ちなみにヒバ風呂ではドライサウナとなっているそうです。ここでは座敷童子には会えませんでしたが、名湯をじっくり味わえてとても楽しかったです。
掲載: 2018/09/24
Data
- 所在地:岩手県二戸市金田一字湯田
- 源泉名:金田一温泉(黎明の湯)
- 入浴 :2017年8月
- 泉質 :単純温泉(低張性弱アルカリ性低温泉)
- 泉温 :源泉33.7度
- 湧出量:毎分181リットル
- PH :7.9
- 蒸発残留物:0.6536g/kg
- ラドン含有量:6.73×10-10キュリーラドン/kg
- 形態 :日帰り温泉施設 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、運動麻痺、うちみ、慢性消化器病など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆☆
- 地元度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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