青森県
ちょうじゅおんせん・まつじゅそう
長寿温泉・松寿荘
旅館、そして共同浴場、地元の方の笑顔が満たされる温泉浴場
青森県黒石市、弘前方面から向かうと温湯温泉のちょいと手前ぐらい、国道をちょっと入った路地に長寿温泉松寿荘という温泉施設があります。しっかりとした大きな建物ですが、かなり年季の入った施設で、この只ならぬ雰囲気がとても興味をそそります。すごくB級なのかと思いきや、そこそこお客さんは来ているようで、夏の昼下がりですがけっこう繁盛しているようでした。他府県ナンバーのクルマもいたので、それなりに有名なところなのでしようか。建物に入ると玄関というかロビーというか、中は予想以上に広そうです。飲料の自動販売機が並んでいたりと、浴後の休憩もできそうです。すぐ脇にある受付で挨拶をして料金を払い、左側にある浴場へと向かいます。脱衣所はすごく素朴で、棚にカゴが並んだものです。浴場へはガラス窓で囲われた中室を通って入ります。小さな浴場ながらもしっかりと湿気対策を行っているようです。浴場は中央にドカンと円形の湯舟がひとつあるだけです。それを取り囲むように3方に洗い場が計16基ありました。洗い場にはボディソープなどの石鹸類は用意されていないので、各自で持参する銭湯スタイルです。湯水のカランと上部に固定式のシャワーがありました。円形の湯舟は直径が3メートルぐらいのもので、レンガを組んだ立方体の湯口から湯がドバドバと注がれていました。それなりに沢山溢れ出ているので、掛け流しになっているようです。お湯はほとんど無色透明ですが、微妙に黄色いような気がするようなしないようなって感じです。熱いというわけでもなく、ぬるいという感じでもなく、少し熱めかなって感じの湯です。あまり変哲もないような湯のように思ったのですが、浸かっているとけっこうツルンとした滑らかな肌触りを感じます。何だかとても中途半端なような表現が続きますが、けっして湯は中途半端ではありません。むしろ直球の真面目な湯です。また、サラサラとはしているものの、わりとズッシリと来るような不思議な感覚の湯でした。ぬるい湯ではないのに、何故か湯舟に浸かっていると急に眠くなってきました。この心地よさは何だろうと思ったら、湯舟の中央からポコポコと出る気泡です。なんだか妙に心地の良いリズムで、ついつい長湯してしまいました。すごくさりげない温泉が目白押しの青森県。ここもこの素朴さが味わえる、癒しの温泉でした。
掲載: 2018/11/04
Data
- 所在地:青森県黒石市下山形
- 入浴 :２０１７年８月
- 泉質 :アルカリ性単純温泉
- 形態 :温泉宿・公衆浴場 男女別
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆
- 清潔度:☆☆
- 気軽度:☆☆
- 地元度:☆☆☆☆☆
- 鄙び度:☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆☆
- 景色 :☆
- 総合評価:☆☆☆
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