山口県
じせいじおんせん・かみのゆ
持世寺温泉・上の湯
公衆浴場と温泉センター、お好きな方へ
山口県宇部市にある持世寺温泉に行ってきました。片田舎の静かな場所にある地味な印象の温泉地ですが、戦国時代から続く名湯なんだそうです。すごく賑わった時期もあるそうですが、今では1件の旅館と1件の公衆浴場だけの静かなところです。そのうちの旅館を営んでいる「上の湯」に訪れました。こちらは旅館ですが、こちらも公衆浴場を併設しています。とても人気のある宿のようで、駐車場も広々としています。以前、正月頃に訪れたときには広い駐車場がほぼ満車状態であったほど混雑していて、入浴を諦めたことがありました。今回は平日を狙って公衆浴場を訪れてみました。旅館側と公衆浴場側と、それぞれ別々に入口が設けられています。館内に入るとまさに片田舎の公衆浴場といった野暮ったい雰囲気があります。素朴というか垢抜けないローカルな雰囲気がとてもノスタルジックな気分にさせてくれます。玄関脇に入浴券の自動券売機があります。料金は1000円。あれ、ずいぶんと高いなぁと思ったら、こちらはセンター料金とあります。公衆浴場は400円でした。センターって何だろうって思ったら、「サウナ・露天風呂等7種のお湯が楽しめる」とありました。今回はケチって公衆浴場に入ることにしました。浴場入口はすぐ目の前にあります。そのガラス戸をあけるとすぐに脱衣所です。10円利用のコインロッカーがあり、わりと狭いというか小ぢんまりとした印象です。浴場も小ぢんまりとしていて、素朴なタイル張りです。想像していたよりもシンプルというか、ごく普通の浴場といった感じで、小さな合宿所の風呂というような印象を受けました。浴室は大小2つに区切られ、小さい方は2メートル四方ぐらい。大きい方はその倍くらいの広さがありました。無色透明なのでなおさら温泉っぽく感じません。カランには石鹸類は用意されていません。各自が持参するスタイルです。さっそくカランで体を洗おうとすると、シャワーから硫黄泉っぽい香りがプンっと香ります。カランの湯水も源泉を利用しているのでしょうか。見た目にはあっさりというかとても大人しい普通の湯のように見えるのですが、微かに香る硫黄泉臭がとても軽やかで温泉らしさをアピールしていました。そして湯舟に入ると、けっこう軽い感触の湯でとても気持ちがいいです。温度も少しぬるめぐらいでちょうどいい感じです。小さい方の湯舟は水風呂なのかと思いきや、逆でとても熱い湯でした。浸かっているとジワジワと汗がにじみ出てくる感じが気持ちいいです。また、肌がツルツルとした感触もあり、まわりの雰囲気以上に気持ちのいい湯です。なるほど人気があるのも頷ける良泉のようです。平日の午前中、しかも天気も悪い日だったというのに、次から次へと入浴客が訪れるのも、納得の名湯でした。
掲載: 2018/12/15
Data
- 所在地:山口県宇部市吉見持世寺
- 源泉名:上の湯3号泉
- 入浴 :2018年4月
- 泉質 :アルカリ性単純温泉
- 泉温 :源泉39.8度
- PH :8.9
- 蒸発残留物:0.275g/kg
- ラドン含有量:21.4×10-10Ci/kg
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 効能 :自律神経不安定症、不眠症、うつ状態など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆
- 地元度:☆☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆☆
- 人気度:☆☆☆☆☆
- 景色 :☆
- 総合評価:☆☆☆
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