岐阜県

わりいしおんせん

割石温泉

鉱石の探査中に湧き出した、市民憩いの湯
飛騨市の郊外、国道41号線を富山県方面へと向かうと谷間の静かな場所に割石温泉の看板が見えてきます。看板の脇道を登っていくと、小さな集落の中にポツンと小さな温泉施設に辿り着きます。ここは都市部からも離れ、すごく辺鄙な感じの場所にありますが、すごく人気の高い温泉施設なのだそうです。何でも鉱石の試掘中に発見された温泉なのだそうで、昭和51年(1976)ということですから、比較的新しい温泉のようです。ここは飛騨から富山へと抜ける幹線道路沿いということで、以前から何度も通りかかっていて、その度に定休日だったり、臨時休業だったりと何故だかタイミングの合わないところでした。今回も当初は旅の予定にはなかったのですが、たまたま近くを通りかかったので立ち寄ってみたところ、ようやく念願叶っての営業日でした。連休中の中日ということで、やはりお客さんがいっぱいです。施設前の駐車場はすでに満杯状態だったので、その下にある予備の駐車場に停めました。建物はけっこう小ぢんまりとしていて、とても素朴な雰囲気のものです。館内に入るとすぐに受付があり、手前側に休憩ロビー、そしてコミックなどを揃えた小さな図書室や広間の休憩室などもあります。けっこう年季が入った施設のようで、とてもローカルな雰囲気がありました。浴場は館内を少し進んだところにありました。脱衣所に入ると木造の簡易ロッカーと洗面台というシンプルなスタイルです。ところが、部屋の奥にも洗面台があります。また、浴場の入口も手前と奥とふたつありました。どちらも同じ浴室へと続いているのですが、どうやら元々は2つの浴場だったものを拡張してひとつにしたようです。さっそく浴室に入ると、大きな湯舟がひとつ、そして手前側が洗い場となっています。湯舟はひとつですが、もともとは2つに区切られていたのでしょう。壁があった跡がありました。しかし、そうなると奥側の浴室は少し小さかったようです。当初はそれほどニーズがないと思われていたのかもしませんね。しかし人気があるのにはやはり根拠があるもので、湯舟に浸かるとそれがよくわかります。一見すると何の変哲もないような無色透明の湯に見えるのですが、浸かると肌がつるるんと撫でるような滑らかさがあるのです。これはなかなかのもので、すごく気持ちのいい質感です。浴室はとてもシンプルですが、湯舟の縁が大理石だったりと、よくよく見るとなかなか高級感のある佇まいです。質素ながらも快適な感じがありました。ちなみに洗い場にはボディソープは用意されていますが、シャンプーなどの備え付けはありませんので、必要な方は持参するようにしましょう。
掲載: 2019/01/16
Data
  1. 所在地:岐阜県飛騨市神岡町割石
  2. 入浴 :2018年5月
  3. 泉質 :アルカリ性単純温泉(低張性-アルカリ性-高温泉)
  4. 泉温 :源泉42.4度
  5. 湧出量:毎分55リットル
  6. PH :9.7
  7. 蒸発残留物:321mg/kg
  8. 成分総計:
  9. 形態 :公衆浴場 男女別
  10. 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
  11. 露天風呂:なし
  12. 開放度:☆☆
  13. 清潔度:☆☆☆
  14. 気軽度:☆☆☆
  15. 地元度:☆☆☆☆☆
  16. 素朴度:☆☆☆
  17. 人気度:☆☆☆☆
  18. 景色 :☆☆
  19. 総合評価:☆☆☆