新潟県
やきやまおんせん・せいふうかん
焼山温泉・清風館
焼山のふもと、大自然を味わう優雅な一軒宿
梶屋敷から県道270号線を登っていくと、早川の清流と背後の山々が綺麗な雄大な雰囲気が広がってきます。春先、GWを利用して遊びにきましたが、周囲の山々にはまだ残雪があって、そのコントラストが映えています。焼山温泉はそんな景色を一望できる長閑な場所にある温泉旅館です。わりと大きな旅館で登山客にも人気のある宿のようです。今回はドライブついでに立ち寄りで遊びに来ました。このすぐ先には笹川温泉がありますが、すぐ近くなのに泉質が異なるようで、その個性的な湯に期待してやってきました。フロントで受付をして奥へと進むと廊下の先に浴場がありました。外観からだとすごくシンプルな雰囲気の宿ですが、館内はけっこう和風モダン調で、とても優雅な印象を受けました。脱衣場に入るとゆったりと広く、さすがは旅館の浴場といった落ち着いた雰囲気です。さっそく浴室に入ると、こちらはとても広々としていて、内湯ながらも開放感ある明るい室内です。壁側に洗い場が並び、正面には湯舟がありますが、大小２つの湯舟がありました。奥側は巨石が並んでいて、まるで渓谷に湧く小さな泉のような雰囲気です。大きい湯舟は窓側にあり、こちらは少し浅めの湯舟。小さい方はぬるめの温度になっているようでした。さっそく体を流して浸かってみると、これがまたとても滑らかで感触のいい湯です。湯舟の底には何やら湯の華らしきものが沢山舞っています。よく見ると、消しゴムのカスのような白い湯の華です。この源泉の真下５キロほどにマグマがあり、地下水が温められて火山性の温泉が湧き出ているそうです。火山性のガスの影響を受けて硫黄っぽさが加わっているとのことでした。しかし、そんなにキツめの臭いや刺激もなく、どちらかというとあっさりとした感じで、とても入りやすい印象です。続いて露天風呂に出てみます。こちらは木の板のスノコが敷き詰められた中央に木製の湯舟があります。屋根はついてはいるものの、脇は開放されていて、網戸のようなもので虫除けがされていました。山から吹いてくる風がとても心地よく、すごく気持ちがいいです。露天の湯も内湯と同じなのでしょうが、木の質感によるものでしょうか、また違った印象をうけます。キメ細かくまた、ツルッとした感触がより強く感じるような気がしました。湯はトロトロと静かに流れ注がれ、風のなびく音と小鳥の囀りだけが響き渡り、なんとも至福の時間です。温泉の性質によるものでしょう、たまに足場の濡れているところが滑りやすくなっていることがあるので、注意しながら歩きましょう。それにしてもこの雰囲気、この景色、この温泉、すごく気に入りました。露天の目の前に大きな倉庫らしきものがあって、やや景色を邪魔しているところはありますが、脇の桜も満開で、その残雪の山々を背景にとても絵になる風景でした。機会があれば宿泊してゆっくりと過ごしたい、そんな旅館でした。
掲載: 2019/02/24
Data
- 所在地:新潟県糸魚川市大平
- 入浴 :２０１８年５月
- 泉質 :含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉
- 泉温 :源泉56.8度
- 湧出量:毎分96リットル
- ＰＨ :７．１
- 蒸発残留物:869.3mg/kg
- 形態 :温泉旅館 男女別
- 効能 :筋肉痛、冷え性、胃腸機能の改善、皮膚炎、軽症の高血圧など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 秘湯度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
温泉レポートを検索