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鹿児島県

ゆかいだおんせん・つれづれのゆ

ゆかいだ温泉・つれづれの湯

まさかの隠れ家的温泉リゾート
湯之元温泉は鹿児島県日置市にある老舗の温泉地です。江戸時代の寛永17年(1640)頃の開湯というから、けっこうな歴史があります。公衆浴場や家族湯などがいくつも点在する温泉街ですが、つれづれの湯は温泉街からは少し離れ、住宅地を抜け、山に入る手前ぐらいのところという印象の場所にありました。森に囲まれるようにその施設はあり、小さな看板のある細い小路を入って行きます。路地は対向車とはすれ違うことができないような細さで、初めて訪れる場合はちょっと不安になります。でも、ほんの少しですぐ駐車場に出ました。しかし、スペースはそんなに広くはなく、数台が停められる程度です。そしてそこには大きく立派な門が構えていました。しかしここには何の看板もありません。隣接した誰かのお屋敷なのかと思ってしまうくらいで、とても日帰り温泉施設の入口には見えません。あらかじめネットで下調べをしておいたので問題ありませんでしたが、初めてみると躊躇してしまうのではないでしょうか。門をくぐるとすぐに隠れ家風の落ち着いた建物があります。館内に入ると大人なムードの受付がありました。初めて利用することを伝えると、木の風呂と岩の風呂があり、今週は木の方が男性とか、源泉温度は80度を超えているとか、浴後は休憩ラウンジで水やコーヒーが飲めるなど、とても丁寧に応対してくれました。おもてなしの心を感じる、とてもいい接客態度でした。浴室はあがってすぐのところにあります。館内も綺麗で木目の鮮やかなナチュラルな雰囲気です。棚には大きなバスケットがあり、そこに衣類を入れるシステムでした。浴室はこれまた高級感ある、とてもムードのいいものです。まずは内湯があり、手前に洗い場、正面に大きな湯舟があります。洗い場にはボディソープやシャンプー類が用意されています。規模は大きくないので、洗い場の数も少ないですが、わりとゆったりとしています。また、それぞれの後ろに古風な衝立があって、水しぶきを防ぐ実用面と情緒を盛り上げる装飾的要素を兼ね備えていて、いいですね。湯舟はとても大きくて、切株のような湯口からドバドバと大量の湯が注がれています。アルカリ性の強い湯ということで、木目は浮き上がり、凸凹とした質感のある湯舟が特徴的でした。ちなみに、かなり湯量豊富なのでしょう、カランの湯も軽い硫化水素の臭いがして、すごく軽やかな印象の湯でした。湯舟でもその香りがしつこくない程度に漂い、またアルカリ性の滑らかな感触が気分を軽やかな感じにさせてくれていました。外には露天があるようですが、出てみるとそこは水風呂でした。それほど冷たくない程度の水風呂で、その脇には蒸し風呂があります。蒸し風呂は源泉を流しているのでしょうか、部屋の一角に上からシャワーのように熱湯が降り注がれ、その熱気が部屋いっぱいに広がっていました。入ってすぐに汗が噴き出るほど、しっかりとした熱気があり、それでいて息苦しくもないので、すごく気持ちが良かったです。この蒸し風呂で火照った体を水風呂で冷ますのですが、この水風呂からの景色が最高です。目の前には南国風の庭があり、脇の崖を覗き込むと、谷間に渓流が流れています。すごくセンスのいいところで、バリ風というほどエキゾチックな感じではなく、アジアンというよりは、南国和風っていうイメージですかね。浴後はこちらもアジアンリゾート的な落ち着いたラウンジでコーヒーを飲みながらゆっくりと外を眺められました。いや、本当にいい雰囲気で、何度でも来たくなるようなお気に入りの場所となりました。
掲載: 2019/05/26
Data
  1. 所在地:鹿児島県日置市東市来町湯田
  2. 入浴 :2018年6月
  3. 泉質 :硫黄泉(低張性、アルカリ性、高温泉)
  4. 泉温 :源泉88.2度
  5. 形態 :日帰り温泉施設 男女別
  6. 効能 :慢性皮膚病、慢性婦人病、切り傷、糖尿病など
  7. 露天風呂:あり(水風呂)
  8. 開放度:☆☆☆
  9. 清潔度:☆☆☆☆☆
  10. 気軽度:☆☆☆
  11. 地元度:☆☆☆
  12. 穴場度:☆☆☆☆
  13. 秘湯度:☆☆
  14. 優雅度:☆☆☆☆
  15. 異色度:☆☆☆
  16. 景色 :☆☆☆☆
  17. 総合評価:☆☆☆☆