鹿児島県

せきひらおんせん

関平温泉

天下の名水、関平鉱泉と個性的な新床温泉
関平鉱泉というと九州だけでなく全国的にスーパーでも売っているミネラルウォーターの銘柄。知名度は全国区ですね。それは鹿児島県の霧島市に湧く名水で、天保3年(1832)から飲み継がれているという老舗の名水なんだそうです。その関平鉱泉の製造・販売所からすぐ、脇の道を上った高台にある温泉施設が関平温泉です。坂道を登る途中に大きな文字で「関平温泉」書かれた壁が印象的でした。壁をぐるっとまわりこむように登っていくと駐車場があります。温泉施設はわりと小ぢんまりとした感じのようですが、鄙びたわけでも古びてもいません。わりと綺麗で新しい感じのところです。館内に入るとすぐに受付があり、その正面に男女別に浴室入口があります。貸切風呂もあるようです。脱衣所は簡易的に鍵のかかる木造ロッカーがあり、そして洗面台。とても明るく清潔的な印象です。壁には温泉分析表が掲げられていますが、2種類あることに気が付きました。そうなんです、ここは新床温泉と関平温泉の2種類の温泉が一度に楽しめるそうです。さっそく浴場に入ると山側の壁には洗い場、反対側に湯舟があります。湯舟は手前を奥とで2つに区切られていて、手前側の大きい方が新床温泉、奥の小さい方が関平温泉と書かれていました。見た目に色も違うので、別の温泉だというのが一目瞭然です。新床温泉は湯は透明なものの、湯舟の周囲が赤茶色に変色しています。温泉の成分の堆積なのでしょう。見た目にもインパクトがあります。一方、関平温泉は無色透明で湯舟もとっても綺麗です。底まで曇りの無い綺麗な湯です。小さい湯舟で透明なので、水風呂かと思うような雰囲気がありました。まずは洗い場が体を流します。洗い場は奥側は手すりをもついているので、高齢者や体の不自由な方にも利用勝手がいいようにつくられていました。ボディソープなどの石鹸類は用意されていません。ではさっそく湯舟に浸かります。まずは新床温泉に入りますが、スッと肌をはじくようなちょっと硬いけどマイルドな印象の湯です。注がれる湯を味見してみると、鉱物系の甘さを感じます。なかなか悪くないですね。そして関平温泉に入ると、こちらは肌にスッと馴染むような、でもかなりあっさりとした癖のない湯です。浴用に消毒されているのでしょう、塩素臭がちょっと気になりました。インパクトのある湯と一緒にあるので、あまり印象がなくてつまらない湯に感じてしまいました。ちなみに高台にあるので、景色は悪くはありませんが、目の前に森があるので、それほど見晴らしはよくありません。天気が良かったので、心地よい風が吹いていました。ふと正面脇に屋根のついた小さな建物が見えます。そういえば男湯の脇に貸切風呂の入口がありました。すごく見晴らしの良さそうな感じがします。すごく気になったので、次回利用するときにはそっちにしようかと思いました。
掲載: 2019/06/12
Data
  1. 所在地:鹿児島県霧島市牧園町三体堂
  2. 源泉名:(関平温泉)関平1号、2号混合泉、(新床温泉)丸尾141号
  3. 入浴 :2018年6月
  4. 泉質 :(関平温泉)単純温泉
    (新床温泉)ナトリウム・カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩・硫酸塩温泉
  5. 泉温 :(関平温泉)源泉36.5度、(新床温泉)源泉65.0度
  6. PH :(関平温泉)7.6、(新床温泉)7.3
  7. 蒸発残留物:(関平温泉)0.405g/kg、(新床温泉)0.747g/kg
  8. 形態 :公衆浴場 男女別
  9. 露天風呂:なし(貸切風呂は露天)
  10. 開放度:☆☆
  11. 清潔度:☆☆☆☆
  12. 気軽度:☆☆☆☆
  13. 穴場度:☆☆
  14. 景色 :☆☆☆
  15. 総合評価:☆☆☆