高知県
とさりゅうおんせん・さんようそう
土佐龍温泉・三陽荘
お遍路の疲れもインパクトのある温泉で癒す
土佐湾に突き出た須崎市の半島を通る横浪黒潮ライン。半島の先端付近に四国八十八霊場第三十六番の青龍寺があります。そのお寺への入口に土佐龍温泉三陽荘があります。青龍寺はお遍路の中でも難所のひとつ。何が難所かというと半島の先端までぐるっとまわっていかなければならないこと。しかし現在では直接半島の先端へと架かる宇佐大橋によってずいぶんとアクセスが軽減されるようになりました。それでも遍路にとっては大変なことには変わりありません。そんな遍路さんを出迎えるかのように三陽荘があります。今回は立ち寄りで入浴しにやってきました。玄関脇には誰でも利用できる足湯もあります。しかもタオルまで用意されていて、とても良心的です。館内に入るとフロントがあり、そこで入浴の受付をしてくれます。これがまたとても丁寧な態度で好印象です。そして正面の階段を降りようとすると、その正面にはお大師様が祀られていました。ここで挨拶をして下の浴場に向かいます。浴場は「弘法の湯」と「弁天の湯」があり、男女交替制のようです。今回は弁天の湯に入りました。脱衣所を抜けて浴場に入ると、手前側には洗い場、そして左側手前に大きな湯舟があります。その湯舟の角には小さなお大師様が立っています。そして正面の壁には大きな弁天様の壁画がありました。内湯でやや小ぢんまりとした雰囲気の浴室ですが、すごくインパクトのある光景です。その弁天の絵の前には象があります。絵画の一部としてあるのでしょうか。弁天は現代の街の上空を飛んでいるようでした。とても不思議な絵ですが、それよりも目を奪われるのが湯舟の湯です。濃厚な黄銅色をしているのです。透明度は40センチほどでしょうか、かなり濃い色です。そして湯に浸かるとドカッとのしかかるような重い湯です。舐めてみるとかなり塩辛く、そして後味の悪い苦味がありました。体にある小さな擦り傷なんかはズキズキと沁みてくるほど、塩分の強い湯でした。ずいぶんとインパクトのある湯です。外には露天もあるようです。扉を開けると狭い空間の左右に打たせ湯がありました。露天といっても湯舟はなく打たせ湯だけのようです。左右、違った高さから湯が落ちていて、バチバチといい音を立てながら打たせ湯を楽しむことができました。ちなみに宿の案内を見ると大きな露天風呂があるので、これは弘法の湯の方にあるのでしょう。
掲載: 2019/07/26
Data
- 所在地:高知県土佐市宇佐町竜
- 入浴 :2018年8月
- 泉質 :ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉
- 泉温 :源泉42.5度
- PH :7.1
- 形態 :宿坊 男女別
- 効能 :切り傷、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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