岐阜県
べにいわおんせん・べにいわさんそう
紅岩温泉・紅岩山荘
恵那峡を眼下に望む展望風呂が自慢の宿
岐阜県恵那市、木曽川沿いに切り立った崖と奇岩の織り成す渓谷美で有名な恵那峡があります。自然美の景勝地は古くからの自然の景色が多いのですが、ここは大井ダムによって堰き止められたダム湖による景勝地です。ゆったりと流れる木曽川を遊覧船が通り、とても優雅に景色を眺めることができます。その恵那峡を望む木曽川沿いの高台に紅岩山荘があります。ちょうど恵那峡ワンダーランドの裏手にあり、とてもロケーションのいい場所です。周辺で日帰り入浴できる場所を探していて見つけたので訪れてみました。休日の昼過ぎに訪れましたが、意外と穴場なのかとても空いていました。瓦屋根の大きな趣きのある建物で、とてもモダンながらも落ち着いた和の雰囲気がある宿です。館内に入るとすぐにフロントがあり、そこで入浴の受付をして奥へと進みます。まっすぐ廊下を進むと食事のテラスがあるのですが、恵那峡を雄大に眺めながら食事ができそうな、とても見晴らしのいいところです。これは浴場にも期待が持てます。テラスを過ぎると左に曲がったところに浴場入口がありました。脱衣場に入るとコイン返却式のロッカーと洗面台があり、あまり広くなく規模も小さめです。浴室に入ると、こちらも規模は小さめですが、正面がガラス窓になっていて、視界が開けてとても開放的な雰囲気です。洗い場はカランが４基ほど、窓際に湯舟があります。花崗岩を用いた石造りの湯舟でそんなに大きくはありませんが、ほぼ貸切状態だったのでゆったりと入れました。湯舟の一番奥には馬の像があり、そこから湯が湧き出ています。また、湯舟の中にはカゴに入ったゴツゴツとした岩が沈められています。湯はほとんど無色透明ですが、うっすらと黄色いような、そしてうっすらと濁っているようにも見えます。脱衣所の温泉分析表を見ると無色透明とあるので、劣化によるものでしょうか。少し滑らかさを感じる湯で、わりとあっさりした湯でした。ここは放射能泉なのですが、わりとこの周辺は放射能泉が多いです。この周辺は花崗岩の産地で、ここで取れた赤茶色の御影石は恵那錆石と呼ばれて、とても珍重されているそうです。放射能泉と花崗岩は密接な関係があるので、なるほど科学的にも納得できる泉質ですね。そういえば、浴室の岩は全部この恵那錆石なのでしょう。とても浴室にマッチした、風格のある石でした。そんな贅沢に温泉を楽しみながら、さらに贅沢なのがその景色です。ガラス窓からは優雅に恵那峡を見下ろせるのです。上流側には赤い恵那峡大橋が見え、眼下には観光遊覧船が行き交い、なかなかの景色です。ガラス窓の上部はクリアで、下部は曇りガラスになっているのですが、湯舟の一角だけ目隠し用にスリッドはあるもののクリアになっていて景色が見えます。対岸からはそこそこ距離もあるし、遊覧船からもそんなによく見えないだろうから、そこまで隠さなくてもいいように思いました。しかしながら、ついついボーッと眺めてしまう景色で、のんびりと過ごさせていただきました。とてもいい場所なので、観光ついでに立ち寄ったり、もちろん雰囲気がすごくいいところなので宿泊で利用するなど、利用価値の高いところだと感じました。
掲載: 2019/09/24
Data
- 所在地:岐阜県中津川市蛭川
- 入浴 :２０１９年４月
- 泉質 :単純弱放射能冷鉱泉(低張性-中性-冷鉱泉)
- 泉温 :源泉16.5度
- ＰＨ :６．３
- 蒸発残留物:0.0521g/kg
- ラドン含有量:80.0×10-10Ci/kg
- 形態 :料理旅館 男女別
- 効能 :痛風、動脈硬化症、高血圧症、慢性胆嚢炎、胆石症、慢性皮膚炎など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 優雅度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
温泉レポートを検索