徳島県
つるぎさんゆうまおんせん
剣山木綿麻温泉
静かな山間いの小さな温泉浴場
剣山は徳島県の最高峰、西日本で二番目の高さを誇る1955メートルの山です。登山道が整備されているため、多くの登山客が訪れるシンボル的な山だそうです。その剣山の北、国道438号線沿いにある剣山木綿麻温泉に行ってきました。途中、国道とはいえすれ違いができないぐらい細くクネクネとした山道を登っていくと、やがて静かな集落が見えてきます。その集落の中に温泉施設がありました。集落の中を突き抜けていくような場所に、さりげなくあるような素朴な施設です。でもそれなりに大きな施設で、駐車場もたっぷりとありました。観光シーズン以外はほとんど地元の方ばかりではないでしょうか、そんなローカルな雰囲気がありました。館内に入ると正面に受付と浴場入口。左側には広間の休憩所もあります。うどんなどの軽食はあるようです。さっそく脱衣場に向かうと、こちらはちょっと薄暗く狭い感じです。コイン返却式のロッカーがありました。浴室はとても明るい感じです。タイル張りのオーソドックスな浴室で、とてもシンプルです。あまりにもシンプルすぎるので、もう少し温泉らしさを感じる工夫があればいいのかなと思いました。浴室は小さな水風呂とサウナ、そして大小2つの湯舟があります。洗い場は5基ほどなので、かなり小ぢんまりとした浴室です。湯舟はそのわりにとてもゆったりとしています。小さい方の湯舟にはハーブが詰め込まれた布袋が浮いていて、ハーブ湯となっています。匂いを嗅いでみると、ローズマリーのような香りがありました。湯はやや濁った感じです。大きい方の湯舟は温泉浴槽のようです。無色透明ながらもツルリとした肌触りを感じる優しい湯です。湯舟にはジェットバスがいくつか付いていて、ゴーッと背中を揉み解しながら入浴することができました。外側には露天風呂もあるようです。さっそく扉を開けて出てみると、こちらは隅っこに言い訳程度の小さな岩風呂があります。その小さな湯舟はさらに2つに区切られ、奥側は打たせ湯となっていました。打たせ湯は押しボタン式で、ドア横にある呼び鈴用のようなボタンを押してしばらくすると湯が落ちてきます。落ちる湯の量はけっこう多くて、いいパンチが効いていました。山の中の小さな施設なため、打たせ湯が止まるととにかく静かです。館内には演歌がBGMとして流れていましたが、露天はとても静かです。この近辺の人たちはどんな暮らしをしているのだろうかと、いろいろ想像してみたくなるぐらい静かでのんびりとした雰囲気でした。年末の寒い時期に訪れましたが、数名の地元の方らしき高齢者が数名入浴しにきただけで、とても空いています。夏休みは登山シーズンはどうかわかりませんが、比較的静かに過ごせるところではないかと感じました。
掲載: 2020/05/08
Data
- 所在地:徳島県美馬郡つるぎ町貞光字長瀬
- 源泉名:木綿麻川温泉
- 入浴 :2019年12月
- 泉質 :ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物冷鉱泉
- 泉温 :源泉20.4度
- PH :7.75
- 蒸発残留物:1.706g/kg
- 形態 日帰り温泉施設 男女別
- 効能 :きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 地元度:☆☆☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 秘湯度:☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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