大分県
つかだおんせん・つかだおんせんせんたー
塚田温泉・塚田温泉センター
山間の静かな集落に湧く癒しのモール泉
天ヶ瀬温泉と杖立温泉の中間ぐらいにある塚田温泉に行ってみました。ここは大きな温泉街とは対照的にポツンとある小さな公衆浴場です。とてもいい湯だとの評判なので立ち寄ってみることにしました。杖立温泉からは天ヶ瀬温泉に抜ける山道を抜けていくと、山間の集落の中にその温泉施設はありました。田園風景の広がるとても長閑な場所に、それはポツンと佇んでいます。13時からの営業ということで、午後に訪れてみましたが、けっこうひっそりとしています。中に入ると正面に番台、そして横には農産物の直売、そして入浴券の自動券売機があります。入浴料は町内と町外とで料金が違うのですが、それでも破格の料金です。ところが「大人」のボタンを押しているのに、出てきた入浴券は「小人」と書かれています。印刷されている料金は大人料金でした。まぁ、これも愛嬌でしょう。ところが、番台には誰もいません。箱がポツンと置いてあり、そこに入浴券を入れるように書かれていました。後から来た客によると、いつもは人がいるとのことでした。さっそく浴場に向かおうとしますが、右と左、それぞれカーテンが掛けられているものの男女の表示が見当たりません。先客がいなかったため、どちらが男湯なのかわからず戸惑いました。左側のカーテンは赤っぽく、右側は緑色っぽいので、直感的には右側が男湯な気がします。カーテンをくぐって中に入るとすぐに脱衣所です。棚にカゴ、そして休憩用のイス。特に男女を示すようなものはありません。コインロッカーが五つだけありました。とりあえず服を脱いで浴室に向かいます。湯舟はゆったりとした大きなものがひとつ。洗い場には固形石鹸のみ設置されています。浴室の正面はガラス窓で、その先は道路です。ガラス窓が下の部分だけ曇りガラスで上は透明だったので、まさか女湯がこんなに大らかではないでしょうから、男湯なのだろうと確信しました。とはいうものの、次の客が来るまでちょっとドキドキです。湯舟には透明感がありながらも黄色く色づいた温泉が溢れています。ジャスミン茶を薄くしたような色という感じでしょうか。ジャンジャンと注がれ、そして溢れて掛け流されています。湯は少し熱めかなってぐらいで、ほぼ適温です。スーッと肌に染み込んでいくようなキメの細かさを感じる湯です。そしてフワッと軽いモール臭がします。この辺では珍しいモール泉なのです。味覚はほとんどありませんが、ほのかに香るモール臭がとても落ち着きます。ここでようやく後からお客さんが来ました。男性の方だったのでホッとしました。すると数人の常連の方らしき人が一定間隔でやってきます。しかし、どの方も15〜20分ほどで上がってしまいました。みんな早い入浴なのですね。みんなが出て行ってしまうと、また貸切状態となりました。すごく落ち着いていて静かでのんびりとした雰囲気がとても気持ちよかったです。けっこう温泉好きには人気のある温泉とのことで、その評価の高さに納得です。
掲載: 2020/05/26
Data
- 所在地:大分県日田市天瀬町塚田
- 入浴 :2019年12月
- 泉質 :単純温泉
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 地元度:☆☆☆☆☆
- 鄙び度:☆☆
- 秘湯度:☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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