山梨県
あめはたこおんせん・ヴィラあめはた
雨畑湖温泉・VILLA雨畑
山奥の静けさを味わう湖畔の湯
山梨県の南部、早川町雨畑にあるVILLA雨畑に行ってきました。ここは富士川沿いを走る国道52号線から県道へと入り、山の奥へと向かっていき、さらに脇道へと入った静かな山の中にポツンとある宿泊施設です。日帰り入浴も可能な施設ですが、今回は正月休みを利用してのんびりと過ごそうと宿泊でやってきました。たどり着いたのは夕方だったのですが、１月ではもう真っ暗です。途中、心細くなるような山道と狭いトンネルを抜けてくるので、相当山深いところに来てしまった感が漂う、とても辺鄙な場所です。夏なら避暑地としてキャンプなどのアウトドアにも最適でしょうが、真冬はとにかく静けさだけが取り囲む閑静な場所のようです。ここはかつてあった小中学校の跡地を利用して作られた施設だそうですが、体育館や校庭がその面影を残すぐらいで、その他はとても和モダンな感じの宿となっていました。たどり着きチェックインを済ませたところでさっそく浴場へと行ってみます。浴場はロビーの先の扉を出て、外に出た先にありました。ここからはサンダルに履き替えて浴場へと向かいます。浴場は別棟になっていて「すず里の湯」と書かれた行燈があります。雨畑は雨畑硯という硯 の名産地なんだそうで、そこからのネーミングでしょう。建物は入り口が茅葺屋根になっていて、右側が女湯、左側が男湯の建物となっています。和洋折衷とでもいうのでしょうか、和のような洋のような、とても洒落たデザインの建物です。館内に入ると脱衣場があるのですが、そこもまたすごく洒落た雰囲気で、優雅な休憩スペースが設けられていました。浴室は一見するととてもシンプルなのですが、小ぢんまりとはしながらもこちらもモダンな雰囲気があります。まずは壁側に洗い場が４か所。浴場の規模にしては少ないですが、その分だけゆったりとしています。湯舟は二つに区切られていますが、温度や質感など特に湯に違いがあるような感じはありませんでした。浴室はタイル張りなのですが、グレーと白を基調として、市松模様のようになっています。何だか妙にハイカラに見えてきます。湯舟は小さい方に花のつぼみのような湯口があり、トロトロと湯が注がれています。無色透明のさらさらとした湯で、あまり気になる浴感も特徴も感じません。温泉分析表によると硫化水素臭があるとのことですが、このときはほとんど感じることができませんでした。外側は大きなガラス窓があり、季節柄全体が真っ白に結露していました。外に椅子があるのが見えたので、露天風呂があるのかとガラス戸を開けてみると、そこにはウッドデッキと妙にゆったりとした空間がありましたが、湯舟はありません。あくまでも涼むためのスペースのようです。ところが、女湯には露天風呂もあり、寝湯があるそうです。癖のない湯だけにじっくりと湯舟に浸かることができましたが、そのためかとても体がよく温まります。浴後もしばらくポカポカと温まるので、冬場でもとても気持ちが良かったです。それにしてもここはやや辺鄙な場所ではありますが、とても居心地もよくすごくいい雰囲気です。このようにシーズンオフに訪れてゆっくりと過ごすのも有りだなと実感しました。
掲載: 2020/06/07
Data
- 所在地:山梨県南巨摩郡早川町雨畑
- 源泉名:ヴィラ雨畑 すず里の湯
- 入浴 :２０２０年１月
- 泉質 :単純硫黄冷鉱泉(低張性中性冷鉱泉)
- 泉温 :源泉13.8度
- ＰＨ :７．１
- 蒸発残留物:319.4mg/kg
- 形態 :宿泊・日帰り入浴施設 男女別
- 効能 :アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、慢性湿疹、表皮化膿症など
- 露天風呂:あり(女湯のみ)
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 秘湯度:☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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