鹿児島県
まさごおんせん
真砂温泉・まさご温泉
地下700メートルよりくみ上げたツルツル美肌の湯
鹿児島県はいたるところに温泉が湧く温泉天国だということは周知のとおりだけれども、その中の鹿児島市も意外な温泉天国なんです。鹿児島市は県庁所在地だけあってすっかり大都会で、温泉街どころか温泉地って雰囲気すらもありません。ところが市内にはいくつもの温泉施設が存在するのです。それは温泉銭湯です。普通の銭湯のように見えながらも、実は天然温泉を味わえる施設というのがたくさんあるのです。今回は真砂町にある真砂温泉にやってきました。幹線道路からは少し離れ、周囲は完全に住宅街です。住宅街の中にある温泉銭湯は、なぜか妙に信頼度が高まります。見た目は小ぢんまりとした鉄筋の現代的な銭湯です。館内に入ると入浴札の自動券売機があり、中の番台に手渡すシステムです。今時、都市部では珍しく昔ながらの男女の間に番台があるのは、文化財級ですね。脱衣場は鍵付きの木造ロッカーがあり、いたってシンプルなスタイルです。浴場はこちらもシンプルでオーソドックスながらも、清潔感のあるつくりでした。手前側には洗い場のシマがあり、上部に固定式のシャワーのあるカラン式。ボディソープやリンスインシャンプーは用意されず、各自で持ち込むスタイルです。湯舟は三つに区切られていて、一番左が主浴槽かな。その左には超音波風呂と電気風呂があり、一番右側は衝立が囲われて打たせ湯となっていました。湯はほとんど無色透明で非常にあっさりというかサラサラとしているのだけど、微妙にツルツルと感じる滑らかな湯です。そこそこ熱い湯ですが、冬場だとちょうど気持ちいいぐらいの温度です。打たせ湯はかなり狭くて、ひとりしか利用できません。手前のボタンを押すと打たせ湯が動作する仕組みです。さっそく利用してみると、ドバドバと勢いよく湯が落ちてきますが、これがまたけっこう熱いです。もうちょっと温度を抑えてもいいんじゃないかと思うくらい、打たせ湯だけで体がほてってしまいます。浴場内にはサウナも水風呂もあり、小ぢんまりとした施設ながらも至れり尽くせりの充実度です。水風呂がとても気持ちがいいので、温泉と交互に浸かりながらまったりと過ごすことができました。ちなみに水風呂のオーバーフローの排水溝のところに、ちょっとした棒状の出っ張りがありました。あまり気にもせずにいたのですが、他の入浴客はそこに乗って足踏みをしています。よく見るとその上の壁には手すりもあり、どうやら青竹踏みのようなもののようです。そのでっぱりも劣化によるものか歪な形をしているので、長年多くの方に利用されているのでしょう。住宅街の中にある地味な銭湯なので、利用する人はほぼ地元の常連客のようです。さすがに観光客が利用するような感じではないですが、昔ながらの非常に雰囲気のいい銭湯ですので、鹿児島に来た際には、是非利用してもらいたいものです。
掲載: 2021/04/16
Data
- 所在地:鹿児島県鹿児島市真砂町
- 入浴 :２０２１年１月
- 泉質 :塩化物泉(ナトリウム-塩化物温泉)
- 泉温 :源泉51.1度
- ＰＨ :８．０
- 蒸発残留物:2.570g/kg
- ラドン含有量:2.23×10-10Ci/kg
- 形態 :温泉銭湯 男女別
- 効能 :切り傷、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 地元度:☆☆☆☆☆
- 景色 :☆
- 総合評価:☆☆☆
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