沖縄県
なんじょうゆいんちおんせん・てんねんおんせんさしきの「えんじんのゆ」
南城ゆいんち温泉・天然温泉さしきの「猿人の湯」
猿人が活躍していた時代の太古の化石海水
那覇市街地からクルマで30分ほど、南城市の「猿人の湯」に行ってきました。ここは以前、ウェルサンピア沖縄の「さしきの」という入浴施設がありましたが、このときは天然温泉ではなく人工温泉でした。その後、天然温泉を掘り当て現在の「猿人の湯」になったようです。前の施設にも行ったことがあるので、ここの景色の良さは知っていました。あの絶景を眺めながらの入浴に天然温泉が加わったとなると「鬼に金棒」です。期待して心躍らせながら向かいました。たどり着いてみると、建物は以前とほぼ同じでしたが、横に大きな猿人のイラストがあり、とてもインパクトがあります。館内に入って受付を済ませると、ロッカーキーと館内着、タオルセットを受け取って2階にある浴場に向かいます。脱衣場はスペースもすごくゆったりとしていて、とても清潔的です。脱衣場の入口のところで履物を脱いで、ロッカーの下部にしまうようになっていました。浴室に入るとまずは洗い場があり、そしてその奥に湯舟があります。さっさと体を流してさっそく湯舟に浸かります。湯舟は横に細長く、中央手前には一段高くなった楕円形の湯舟もあります。そして目の前は大きなガラス窓ですが、相変わらずダイナミックな景色が広がっていました。海岸はそんなに遠くではないのに、急な坂になった高台にあるので、海も街も周囲の島々も、まるごと全部パノラマで一望できるのです。今回は残念ながら生憎の曇り空だったので、眩しいほどの青い海というのは見えませんでしたが、それでも綺麗ないい色をした海や海岸が見渡せました。やはりロケーションや眺望というのは、気分的に大きくプラスされますね。曇ってはいたものの、ちょうど雲とほぼ同じくらいの高さなのでしょうか、海からの風で運ばれてきた雲が濃霧のように脇を吹き抜けていくのも、とても不思議な気持ちで眺めることができました。とにかく絶景を楽しめるのは嬉しいことです。そして温泉の方もまた、なかなかの個性派のようです。まず湯舟の湯は赤茶色に色付き、ほぼ透明度はないので底がまったく見えません。足でまさぐりながら段差を確認して湯舟に入りましょう。この濃厚な湯は、見た目でもわかるとおりかなりの塩分と鉄分を含んでいるようです。古代の化石海水とのことですが、面白いのはブレンドされているということです。何がブレンドされているかというと、約500万年前の海水と約5,400万年前の海水が別々の深さから湧き出て、それが地上に来るまでの間にブレンドされてくるのだそうです。500万年前というと、猿人が生息していた時代ということで、「猿人の湯」とネーミングされたようです。ブレンドされているというのが、とてもユニークです。温泉の成分も濃いので、あまり長く浸かると湯あたりしそうです。実際、眺めに見とれて長く浸かっていたらのぼせてフラフラしてきちゃいました。浴後は同じく景色を眺めながらゆったりと休憩室で休むこともできます。非常にのんびりと過ごせて気持ちのいい温泉施設でした。
掲載: 2021/09/17
Data
- 所在地:沖縄県南城市佐敷新里
- 源泉名:南城ゆいんち温泉 琉球やはらの湯
- 入浴 :2021年3月
- 泉質 :含よう素-ナトリウム・カルシウム-塩化物強塩泉
- 泉温 :源泉52.0度
- 掘削深度:2119メートル
- 形態 :ホテル併設の温泉浴場 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 優雅度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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