鹿児島県
らむねおんせん・せんじゅのさと
ラムネ温泉・仙寿の里
山の中の素朴さと個性的なラムネ温泉
鹿児島空港からクルマで約20分。国道223号線で霧島温泉方面へと向かう途中にラムネ温泉があります。鹿児島県は温泉天国、いい温泉があちらこちらに沢山あるので、この温泉も評判がいいとは知りつつも、なかなか訪れる機会がありませんでした。今回、はじめての訪問で、わくわくしながらやってきました。国道からは細い山道に入ります。クルマがすれ違うことが難しいぐらいの細い道ですが、距離は短いのでサッと抜けちゃいましょう。すると施設前に駐車場があります。この施設は温泉宿ですが、家族湯や露天風呂もあり、人気の温泉スポットになっているようです。今回は立ち寄り入浴での利用です。駐車場から少しあがると受付があります。手前側には家族湯があり、奥には宿泊棟が並んでいました。山に囲まれた静かなところなので、自然がいっぱいですごく雰囲気がいいです。立ち寄り湯は受付のすぐ上、飲泉場の隣にありました。「仙寿の湯」と書かれた浴舎があり、右側が男湯、左側が女湯となっていますが、定期的に男女が入れ替わるようです。扉を開けるとすぐに簡易的な脱衣場です。脱衣場はとても狭く、数名が同じタイミングで着替えると窮屈に感じるでしょう。そして脱衣場のすぐ先には湯舟があります。脱衣場と湯舟の間には壁や仕切りはなく、そのまま一体化している感じです。すごく簡素な雰囲気がとても素朴でいいですね。しかし、ここの温泉は素朴なんてものではありません。かなりインパクトの強い湯です。まずは見た目ですが、くすんだ鴬色というか、茶色っぽく濁っていますが、湯舟の縁の部分は濃厚な温泉の成分によってコーティングされています。いや、堆積しているという方がいいのか、鍾乳石のようにザラザラとした塊になっていました。そしてまた、手前の端には洗い場がちょこっとだけあるのですが、その隣に長細い貯湯槽があります。かかり湯としてあるのでしょうが、ここの湯もオーバーフローして床を流れているので、床が温泉の成分でオレンジ色に染まっていました。湯舟に浸かるとけっこう熱めの湯で、ズシッとくるものがありますが、感触はサラサラとあっさりとした感じです。ふぅ〜っと溜息をついてしまうほど、開放的な湯です。浴室は簡易的な囲いだけなので、内湯とはいいながらもほぼ外にいるような感覚です。なので、この解放感が味わえるのでしょう。浴室はとても小ぢんまりとしていますが、露天風呂もあるようです。奥の扉を開けると下り階段があり、ここからは湯舟は見えませんが、回り込んだところに湯舟があるようです。足元に注意をしながら降りていくとすごく開けた岩風呂がありました。こちらはけっこう広く大きく、また屋根もないのですごく開放的です。周囲の山と空を眺めながらすごく大らかな気分で入浴できます。また、露天風呂の方が内湯よりも温度が少し低めになっているようで、じっくりと浸かっていられます。ちょうど春の桜のシーズン。奥にある桜がとてもきれいに見えました。このロケーションは大いに気に入りました。浴後は飲泉場で温泉を飲んでみようと思います。飲泉場には紙コップが用意されていて、チョロチョロと流れる湯を注ぎます。すごくエグい味なのかと思っていたのですが、思いのほかマイルドです。ラムネ温泉というように、なんとなく炭酸っほいのがわかります。また、ミネラル味や金属味などは、わりと控えめでとても飲みやすいです。でも、ラムネという感じとはちょっと違うようにも感じますが、それは愛嬌ということで。とにかく静かで雰囲気もよく、ゆっくりと過ごせそうな雰囲気だったので、できることなら次回は宿泊でのんびりとしたいなと感じました。
掲載: 2021/10/02
Data
- 所在地:鹿児島県霧島市牧園町宿窪田
- 入浴 :2021年3月
- 泉質 :炭酸水素塩泉
- 泉温 :源泉55.5度
- 湧出量:毎分90リットル
- 形態 :温泉宿泊施設、日帰り温泉、家族風呂 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 地元度:☆☆☆
- 野趣度:☆☆☆
- 秘湯度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 人気度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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