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徳島県

やくおうじおんせん・いおうのゆ

薬王寺温泉・醫王の湯

遍路で疲れた体をリフレッシュ
弘法大師さまと一緒に札所をめぐるお遍路は、昔も今もたくさんの人たちに愛され親しまれている巡礼です。以前、順打ちで通し打ちをしたことがありますが、機会があれば是非また行きたいものです。その四国霊場八十八ヶ所の22番薬王寺には、隣接して温泉施設があります。以前はホテルが建っていましたが、いつの間にか綺麗な温泉施設に建て替えられていました。今回はお遍路ではありませんが、温泉巡礼の旅ということで久々に徳島県にやってきたので、訪れてみることにしました。場所は薬王寺の入口のすぐ脇、国道沿いにあるのですぐにわかります。小ぢんまりとはしながらも、とてもモダンな雰囲気の建物です。お遍路さんの休憩スポットとしての役割もあるそうです。さっそく館内に入ると、正面にはレストラン、そしてすぐ脇には温泉施設がありました。自動券売機で入浴券を購入して利用します。玄関から先は履物を脱いであがるのですが、見渡したところ下足箱が見当たりません。そのまま玄関に置きっぱなしで利用している方も多いのですが、下足箱は受付の奥側にありました。これはちょっとわかりづらいですね。受付で脱衣所のロッカーキーを受け取って中に入ります。脱衣所はスペースの大きなロッカー、そして清潔的な洗面台があります。すごくシンプルというか、無駄のないというか、とてもスタイリッシュな雰囲気がありとてもモダンな雰囲気があります。浴場に入ると、まずはサウナがあり、そして両サイドに洗い場が並び、一番奥に湯舟がありました。脱衣所から続き、すごく細長い間取りです。ウナギの寝床のような印象があり、とても斬新な感覚がありました。洗い場にはボディソープとリンスインシャンプーも備え付けられているので、タオルさえあれば、遍路の途中でもリフレッシュできそうです。さっそく体を流して湯舟に浸かります。湯舟は二つありましたが、手前の小さい方は水風呂となっていました。奥にある湯舟が温泉のようです。湯舟の湯はほとんど無色透明で、サラッとして微妙に軽やかな印象の湯です。一部にはジェットバスもついていて、肩や背中をマッサージしながら入浴することができます。一番奥側はガラス窓になっていて、そこから小さなスペースの坪庭が見えました。外光が射し込むので、浴室内はシンプルながらも明るい印象がありました。ここでちょっと疑問が沸きました。以前あった施設は硫化水素の香りがプンプンと漂う温泉でした。説明を読む限り、この湯も同じように硫化水素系の温泉のようですが、湯舟ではほとんど感じることができませんでした。むしろ普通の湯という印象で、軽やかな感じがするくらいで温泉らしさはちょっと乏しいかなという印象です。循環されて効果が薄くなってしまっているのかもしれません。ちょっと残念だなぁと感じました。しかしながら、このような施設は温泉資源の乏しい四国では大変貴重な存在です。しかも気兼ねなく利用できる温泉施設なので、すごくありがたいです。温泉情緒を求めていくと物足りなさは否めませんが、遍路など旅のリフレッシュとして活用するにはとてもありがたい存在だと感じました。
掲載: 2021/11/15
Data
  1. 所在地:徳島県海部郡美波町奥河内
  2. 源泉名:薬王寺温泉
  3. 入浴 :2021年4月
  4. 泉質 :含硫黄-ナトリウム-塩化物冷鉱泉
  5. 泉温 :源泉17.8度
  6. PH :8.2
  7. 蒸発残留物:1.422g/kg
  8. 形態 :公衆浴場 男女別
  9. 効能 :きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症など
  10. 露天風呂:なし
  11. 開放度:☆☆
  12. 清潔度:☆☆☆
  13. 気軽度:☆☆☆☆☆
  14. 地元度:☆☆☆
  15. 景色 :☆☆
  16. 総合評価:☆☆☆