長崎県

うんぜんおんせん・ゆのさとおんせんきょうどうよくじょう

雲仙温泉・湯の里温泉共同浴場

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長崎県の島原半島の中心にある雲仙温泉は、長崎県を代表する人気の温泉地です。雲仙普賢岳という活火山が存在する島原半島ですが、火山活動による自然の恵みも豊富で、この雲仙温泉もまさに火山活動による温泉です。街のいたるところから湯けむりがあがり、また、地獄と呼ばれる噴煙地帯もあったりと、観光地としても見どころがいっぱいです。大きなホテルや旅館が建ち並ぶ中、この雲仙温泉には素朴な共同浴場も存在します。今回は中心地からも近い「湯の里温泉共同浴場」に立ち寄ってみました。ここはかなり昔に友人たちと訪れたことがあり、ここを訪れるのは久々です。以前はもっと古めかしくて質素な建物でしたが、今回訪れてみると古風ではあるものの趣のある落ち着いた雰囲気がありました。非常に小ぢんまりとした浴場なので、素朴な雰囲気はそのままです。番台脇に券売機があり、入浴券を購入して利用します。日曜日の午前中に訪れたのですが、「今日は人が誰も来ない。誰も前も通らない。何でだろう？」と言っていました。利用する側からすればラッキーです。脱衣所はとても素朴で、半分は棚にカゴ、そして半分は鍵付きのロッカーとなっていました。窓から射し込むあかりで、室内ながらもすごく明るく感じました。また、脱衣所内には会員のリストでしょうか、名前の書かれた細い木札が沢山並んでいました。浴室もまたすごく素朴なものです。壁に4基のカランとシャワー、そして中央に楕円形の湯舟がひとつあるだけのとてもシンプルなものです。湯舟は横幅が2メートルぐらいでしょうか、大人が4〜5名ほどはゆったりと利用できそうです。そして気になるのはその湯舟の湯です。微妙に青白く薄濁りしています。濁っているといっても、ほんの微妙に透明度が鈍いくらいで、ほとんど透明です。また、硫化水素のような軽やかな匂いも、ほんわりと気にならない程度にありました。さっそく体を流して湯舟に浸かりますが、そこそこ熱めの湯です。熱いって感じるほどではありませんが、しっかりとした熱量を感じるくらいの温度でした。また、湯舟はけっこう深いです。段差がありますが、深いところはヘソ下ぐらいまでありました。どっぷりと湯に浸かれるので、水圧を感じながらじっくりと温泉を味わうことができました。お湯は分析表ではペーハーが2.3ほどの酸性の湯のようですが、湯舟ではそんなにキツイ酸性という感じでもありませんでした。多少加水をしているせいでしょうか。傷口がしみるようなこともなく、非常にマイルドです。やや肌がきしむ程度で、そんなに硬くもありません。それにしても熱めなので、すぐに汗だくになります。少し休憩しながら何度か浸かって、気持ちよく利用してきました。ちなみに、自分が浸かっていると、後からお客さんが何組か入ってきました。呼び水になったのでしょうか、それなりに観光客にも人気のある湯なので、誰も来ないとは思っていませんでしたが、徐々に賑わってきていました。こちらは上がる頃だったので、ちょうどよかったです。すごく素朴ながらも、しっかりと温泉を味わえるので、こういう施設は大好きです。

掲載: 2021/11/24

Data

1. 所在地:長崎県雲仙市小浜町雲仙
2. 入浴　:２０２１年４月
3. 泉質 :酸性・含鉄(II、III)・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩泉
4. 泉温　:源泉44.0度
5. ＰＨ　:２．３
6. 蒸発残留物:1.519g/kg
7. 形態　:共同浴場　男女別
8. 効能　:月経障害、慢性皮膚病、慢性婦人病、きりきず、糖尿病など
9. 露天風呂:なし
10. 開放度:☆☆
11. 清潔度:☆☆☆
12. 気軽度:☆☆☆
13. 地元度:☆☆☆
14. 素朴度:☆☆☆☆
15. レトロ度:☆☆☆
16. 景色　:☆
17. 総合評価:☆☆☆☆