北海道
ゆのかわおんせん・ほてるあまみやかん
湯の川温泉・ホテル雨宮館
地元の方にも愛される源泉かけ流し
週末の休みを利用して函館にやってきました。函館は北海道の玄関口なのですが、玄関なのであまりゆっくりと過ごす機会が少なく、意外と通り過ぎてばかりいました。なので、今回は週末だけですが、函館でゆっくりしようと思い立ってやってきました。函館空港を出て、まず最初に向かったのは湯の川温泉です。道南を代表する大きな温泉地です。けっこう古くから知られている湯のようで、かつてはアイヌの方々も利用していたと言われています。江戸時代になってからは藩主も利用したり、地域の方々も利用したり、江戸末期からは徐々に温泉地らしくなっていったのだそうです。そんな湯の川温泉を味わおうと空港から歩いて40分ほど、たどりついたのは「ホテル雨宮館」です。湯の川温泉にはいくつも旅館やホテルがあるのですが、けっこう高級宿が多くて敷居が高いのですが、このホテルは立ち寄り入浴も可能で、とてもリーズナブルに利用できるということで選んできました。さっそく館内に入ると、フロントで料金を払い、そのまま奥へ進むと浴場があります。ホテルはビジネスホテルに近いような印象がありましたが、玄関前には「温泉」の幟が立っているなど、天然温泉や入浴を売りにしているようです。脱衣所は簡易的な棚とカゴが並び、奥に少しだけ有料のコインロッカーがありました。とてもシンプルな雰囲気です。そして浴場に入ると、こちらもとてもシンプルです。内湯のみで、タイル張りのスタンダードな雰囲気の浴室です。そんなに広くもなく、そして狭くもない、中規模程度の広さで、ボディソープ、リンスインシャンプーの用意された洗い場、サウナ、水風呂、温泉浴槽がありました。やや年季を感じますが、シンプルなので古臭いというのは感じません。湯舟は大小2つ並んでいて、小さい方は大きい方からのオーバーフローが注がれています。なので小さい方が少し温度が低めになっているようでした。さっそく体を流して湯舟に入りますが、温度が高めの方でも、そんなに熱いわけではありません。むしろちょうどいい温度です。無色透明の湯で、一瞬、ツルッと滑らかなのかなと思わせておきながら、実際にはあっさりというかさっぱりとした湯です。本当にあっさりとしているので、いつまでも入っていられるのかというと、そうでもありません。というのも、すごく体が熱くなってきて汗が止まらなくなってきます。お湯は少し塩分を含むようで、軽く塩味を感じます。その塩分によるものなのか、非常にあたたまりがいいのです。温度の低めの方に入っても体が熱いので、思わず水風呂に浸かってしまいました。しかし、水風呂もそんなに冷たくありません。むしろ、真冬の外だったら温かく感じてしまうくらの温度です。冷たすぎないので、これはこれでとても気持ちよく水風呂を味わえ、そしてまた温泉の方に浸かることができました。ちなみに湯はジャンジャンと注がれ、そして小さい方の湯舟から大量に溢れ出ています。どうやらかけ流しになっているようです。とても贅沢な湯の使い方です。ちなみに宿泊者以外の入浴の利用者はけっこう多いようです。男女問わずけっこう大勢の方が入れ替わり立ち替わり訪れていました。どうやら近隣の方々のようです。地域の方々に利用される浴場ということは、それは本物であるということだと思います。確かにシンプルながらも、温泉は非常に質がいいように感じました。料金がとても安く、銭湯の感覚で利用できるのがいいですね。立ち寄りに非常に便利なので、ここはおすすめです。
掲載: 2021/12/03
Data
- 所在地:北海道函館市湯川町
- 源泉名:湯川1丁目1号井、2号井源泉混合
- 入浴 :2021年5月
- 泉質 :ナトリウム-塩化物温泉(中性等張性高温泉)
- 泉温 :源泉66.0度
- PH :6.7
- 密度 :1.0054
- 蒸発残留物:8.834g/kg
- 形態 :観光ホテル 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 地元度:☆☆☆
- 景色 :☆
- 総合評価:☆☆☆
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