和歌山県
つばきおんせん・つばき はなのゆ
椿温泉・椿 はなの湯
道の駅で楽しむ美肌の名湯
紀伊半島の南部、白浜温泉から海岸線を少し南下すると椿温泉という小さな温泉地があります。国道沿いながらも地味な雰囲気の温泉地ですが、実は非常に歴史のある温泉地だそうで、白浜温泉の陰になってしまってあまり目立ちませんが、昔から湯治場として栄えてきたそうです。その国道42号線沿いに「道の駅椿はなの湯」という施設がありました。とても小さな道の駅ですが、日帰り温泉を併設する道の駅のようで、温泉好きにはたまらないスポットになっています。道の駅というと、地域のインフォメーションがあったり、レストランがあったり、おみやげ物が売っていたりと、地域情報発信のスポットになっていたりしますが、ここは本当に小さくて温泉施設がポツンとあるだけのように見えます。さっそく館内に入ると、狭いながらも食事のできるレストランと、その脇にはお土産も売っています。そして入浴券の自動券売機があり、浴場入口があります。小ぢんまりとはしながらも、ギュっとコンパクトに詰め込んだ感じがあり、とても機能的に感じました。施設が全体的に小ぢんまりとしているので、浴場もわりと小規模です。浴場はタイル張りのとてもオーソドックスなスタイルで、洗い場は5か所ほど。その反対側に大きな湯舟がドンとありました。洗い場にはボディソープやシャンプーなども備え付けられていたので、気軽に利用できるのはいいですね。体を流したところでさっそく湯舟に浸かりますが、これがまたシンプルな見た目ながらも、非常に個性的な湯で驚きます。というのも、浴室がシンプルで湯も無色透明なので、見た目には何の特徴もなさそうに見えるのですが、湯に浸かるとツルツル、すべすべと滑らかな感触があるのです。それもかなりの質感です。みるみるうちに角質が乳化していくのが実感できるぐらい、滑らかさのある湯です。お湯はけっこう豊富なようで、それなりの量の湯がかけ流されているように見えました。お湯は意外とずっしりと来ますが、お湯の質感がとても軽いので、気持ちよく利用できます。これは長湯すると疲れるタイプの湯かもしれません。でも、ついつい長く入ってしまいたくなるぐらい入り心地のいい湯でした。浴室の隅には小さな檜風呂もありました。こちらは単なる水風呂か、かかり湯なのかと最初は思ったのですが、どうやら源泉風呂のようです。冷たくは感じない程度のぬるい湯が味わえ、こちらもまたずっと入っていられるぐらいの温度です。ちょうど客の少ない時間帯だったこともあり、まったりと過ごせましたが、この源泉浴槽はひとりしか入れないので、他に客がいる際には独占しすぎないように注意しましょう。それから露天風呂はありませんが、ちょっとしたテラスがあり、小さな庭を眺めながらベンチで涼むこともできます。真昼間のいい時間だったこともあり、日光浴をしながら快適に過ごせました。とにかく非常に快適で、しかも道の駅にあるということで、使い勝手のいい浴場です。南紀を訪れる際には、是非とも味わっておきたい名湯だと感じました。
掲載: 2022/01/11
Data
- 所在地:和歌山県西牟婁郡白浜町椿
- 源泉名:蓬莱湯
- 入浴 :2021年7月
- 泉質 :アルカリ性単純硫黄温泉(低張性・アルカリ性・低温泉)
- 泉温 :源泉32.0度
- 湧出量:毎分472リットル
- PH :9.8
- 電気伝導率:0.0487 S/m
- 密度 :0.9985g/cm3
- 蒸発残留物:0.271g/kg
- 形態 :道の駅併設の温泉浴場 男女別
- 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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