福岡県
はらづるおんせん・ほてるとっぷめがいとうえん
原鶴温泉・ホテルＴＯＰＭＥＧＡ伊藤園
ツルツルスベスベ美肌の湯
福岡県朝倉市の原鶴温泉にやってきました。筑後川沿いにある大きな温泉街のひとつで、温泉街にはいくつもの旅館やホテルが建ち並びます。温泉の発見は明治14年11月とのこと。魚を獲ろうと川に来た人が、川の中からもうもうと温泉が湧き出ていたのを発見し、木枠を作って湯あみをしたのが始まりなのだそうです。福岡の奥座敷として栄えたこともあり、大きなホテルがいくつもあります。いつもは原鶴温泉は日帰りでの入浴利用ばかりですが、今回は宿泊で訪れてみました。「トップメガ伊藤園」というちょっと変わったネーミングのホテルです。たどり着いてみると、とても派手な外観の建物で、一見するとラブホテルのような印象さえ感じましたが、いたって真面目な温泉ホテルです。館内に入るとロビーがありますが、まわりの調度品がとても洒落ています。洒落ているというかとても美的感覚が優れているようで、まるで美術館のような雰囲気です。チェックインを済ませたところで、さっそく部屋に向かいますが、廊下も部屋もとても雰囲気がいいです。とてもゆったりと広い部屋なのですが、これで小ぢんまりとしていたら、まさしくラブホですね。とにかく広々ゆったりとしていてとても優雅に過ごせそうです。部屋に荷物を置いたところでさっそく浴場に向かいます。浴場は１階ロビー奥にありました。脱衣所を抜けて浴室に入ると、内湯ながらも天窓が大きくてとても明るい雰囲気です。天窓の下に湯舟、反対側に洗い場があり、奥には板張りの用途のよくわからないスペースがありました。シンプルなので小ぢんまりとした浴室ながらも、それなりにゆったり感がありました。体を流そうと洗い場でカランをひねると、シャワーから出てくる湯はプンっと硫化水素の香りがします。鼻先をくすぐるような軽やかな香りが、とても心地よくて気分がいいです。どうりでカランの金属が黒く変色しているわけです。まさかカランのお湯が源泉とは驚きました。気分も高まったところでさっそく湯舟に浸かります。湯は無色透明で見た目には何の変哲もない湯なのですが、浸かっているとツルツルスベスベと肌の表面が滑らかになってきます。もうずっと撫でていたくなるくらい感触のいい湯です。温度も高すぎずぬるすぎず、ちょうどいい温度です。最初は熱いのかなと感じたのですが、いつまでもじっくりと浸かっていられるくらい刺激の少ない優しい湯でした。お湯は湯舟の隅にある魚の形をしたオブジェから注がれています。お弁当についてくる醤油さしのような形の魚なのがポイント高いです。その湯はそのまま掛け流されているのでしょう、投入量と同じくらいの湯がそのまま湯舟から溢れ出ていました。湯舟は手前側の一部が浅くなっているので、半身浴や寝そべって利用することもでき、とにかく快適です。こんなにシンプルな浴室ながらも、満足度はかなり高いです。お湯の質ってやはり重要なんですね。また、浴室も構造はシンプルながらもやはり洒落たデザインです。壁は形の様々なタイルの組み合わせによるモザイク的な柄になっていて、これは浴室だけでなく館内のいたるところに見られ、統一感もあり、とてもいい感じです。すっかりこの湯が気に入ってしまい、何度も繰り返して利用しましたが、インパクトの強い湯ながらも優しい湯なので疲れないのが不思議です。非常にリーズナブルな料金で宿泊もでき、こんな雰囲気のいい、そして泉質のいい温泉に浸かれて、とても満足度の高いホテルだと感じました。
掲載: 2022/02/07
Data
- 所在地:福岡県朝倉市杷木久喜宮
- 入浴 :２０２１年７月
- 泉質 :単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
- 泉温 :源泉44.0度
- 湧出量:毎分200リットル
- ＰＨ :８．３
- 密度 :0.9985
- 蒸発残留物:550mg/kg
- 形態 :温泉ホテル 男女別
- 効能 :筋肉・関節の慢性的な痛み又はこわばり、冷え性、疲労回復など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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