秋田県

かいのさわおんせん

貝の沢温泉

トゥルントゥルンの滑らかで塩分たっぷりの湯
秋田市の郊外、街の中心地から30分ほどで貝の沢温泉にたどり着きます。市街地を出ると一気に田園地帯となり、そしてどんどん緑が濃くなっていきます。いよいよ近くなってきたと思う頃にさらに細い脇道へと入って行きます。ずいぶんと辺鄙な場所に来たような気になりますが、やがて森に囲まれた温泉宿が見えてきます。とても人気があるのでしょう、駐車場がとても広く、またいくつもあります。すごく雰囲気のいい宿なので、宿泊で訪れたかったのですが、今回は日帰りでの入浴となりました。駐車場にクルマを停めて大きな門をくぐっていくと旅館が見えてきます。館内に入り受付をして右側の廊下を奥へと行くと浴場がありました。浴場前には黒光りした大きな木に仏像が埋め込まれ、祀られています。また、いろいろな像が並んでいて、何だかとても神秘的で独特な雰囲気がありました。脱衣所はわりと小ぢんまりとしています。駐車場の規模からしてもっと大きいのかと思ってました。浴場は内壁側に洗い場が並び、出入口脇にかかり湯、そして窓側に大きな湯舟がありました。まずはかかり湯を浴びようとすると「高温注意」と注意喚起がされていました。試しに浴びてみると、なるほどけっこう熱いです。源泉は58.1度もあるそうですが、そこまで熱くはありませんでしたが、それなりに熱いです。といっても、かかり湯なので浴びれないほどではないので問題ありません。体を流してさっそく湯舟に浸かると、体中がツルッとします。いや、ヌルっとするというよりはトゥルントゥルンになります。湯はちょっと麦茶を薄くしたような色をしていて、サラサラとしているのですが、肌の表面だけがトゥルントゥルンになるのです。すごい滑らかな感触です。湯舟は半分がバブルバスになっていて、お湯は意外とぬるいです。湯の注ぎ口が角にありますが、こちらはかなり高温で、チョロチョロと注がれていました。外側の扉を出ると露天風呂があるようです。こちらは庭木を眺めながら入浴できる中規模の湯舟です。壁も屋根もしっかりとあるので、それほど開放的ってわけではありませんが、正面に庭木があってそれを楽しむ感じです。露天は内湯よりも熱めになっていて、なかなかあっさりとした熱さなので気持ちがいいです。しかし、この温泉の熱さとは別に妙に熱さを感じます。それは温泉のもうひとつの特徴となる匂いと味覚にありました。まず匂いはモール泉のような油臭が漂います。重油を薄くしたような匂いでしょうか。そしてしっかりとした塩味があるのです。けっこうまったりとしたしょっぱさでしょうか。塩辛いというほどしょっぱくはありませんが、マイルドな塩味という感じです。塩分たっぷりの温泉のようですね。浴後はいつまでも体がポカポカで、これなら冬場も気持ちがいいことでしょう。やはり雰囲気のいい旅館なので、じっくりと過ごしてみたいと感じました。
掲載: 2022/04/16
Data
  1. 所在地:秋田県秋田市太平山谷長坂
  2. 源泉名:2号井
  3. 入浴 :2021年8月
  4. 泉質 :ナトリウム−塩化物泉
  5. 泉温 :源泉58.1度
  6. PH :8.0
  7. 形態 :温泉旅館 男女別
  8. 効能 :慢性皮膚病、慢性婦人病、神経痛、関節痛、痔疾、冷え性など
  9. 露天風呂:あり
  10. 開放度:☆☆☆
  11. 清潔度:☆☆☆☆☆
  12. 気軽度:☆☆
  13. 秘湯度:☆☆☆
  14. 優雅度:☆☆☆
  15. 湯治度:☆☆☆☆
  16. 人気度:☆☆☆☆
  17. 景色 :☆☆☆
  18. 総合評価:☆☆☆