愛知県
さなげおんせん・いわぶろ きんせんのゆ
猿投温泉・岩風呂 金泉の湯
肌が素直に受け入れる浸かって飲んで呼吸する温泉
愛知県豊田市の山の中にある猿投温泉に行ってきました。ここは大きなホテルのある人気の温泉スポットですが、今回訪れたのはそのホテルに併設された日帰り温泉施設「岩風呂 金泉の湯」です。猿投温泉はとても有名なのでずいぶん前からその存在は知っていましたが、訪れるのは今回が初めてです。できれば宿泊で訪れたかったのですが、なかなか機会にめぐりあわず、とりあえず今回は日帰り入浴施設の利用です。ナビに従って向かいますが、途中から山道へと案内されます。夜間だったのですが、街灯も無くクネクネとした山道はさすがに心細いです。すると突然巨大な建物が現れ、豪華なホテルと広大な駐車場が見えてきました。目的の温泉施設はその一番奥にありました。それにしてもこんな辺鄙な場所なのに、沢山の入浴客が訪れているようです。もちろん宿泊客もいるのですが、日帰り入浴での客もけっこういます。ちょうど正月の三が日だったので、そのせいもあるとは思いますが、それでもこの人気ぶりには驚きました。というのも、料金もけっこういい値段するからです。強気の料金ながらも利用客が多いというのは、やはりそこにそれだけの価値があるということでしょう。さっそく館内に入ると、まずは下足箱があり、その鍵と引き換えに受付で脱衣所の鍵を受け取るシステムのようです。夜間に訪れたのですが、ちょうど忙しかったのか、受付がかなり混雑しています。しかも、バスタオルが不足してしまったらしく、代わりにハンドタオルを沢山貸し出していました。フロントの右側に女湯、左側に男湯の入口があり、左奥にはちょっとした休憩エリアがありました。温泉施設としては、まぁ小規模な感じでしょう。脱衣所は沢山のロッカーが並びます。洗面台も広くゆったりとしているので、かなりゆとりがありました。浴室に入ると天井も高く、ゆったりとした空間が広がります。左右に洗い場が並び、正面に大きな湯舟があります。岩風呂という名前のとおり、湯舟は岩風呂になっていて、巨石で囲まれています。奥には岩から滝が流れていたりと、それなりの演出もありました。とはいえ、真冬の夜間だったこともあり、濃霧状態で実際には全体像がよくわかりません。とりあえず体を流して湯舟に向かいます。湯舟はすごくゆったりとしていて、温度もそんなに高くはなく入りやすい温度です。湯舟は奥にもオマケのような小さな湯舟がくっついていて、そこにはバブルバスやジェットバスがありました。湯は無色透明で、すごくしっとりとした浴感があるのに、軽く感じるユニークで面白い湯です。肌にしみ込んでいくような肌に吸い付くようなあっさりとした湯ながらも、とにかく全身を優しく包み込むような不思議な感覚です。まるで肌全体がお湯を受け入れているかのように、すぅっと馴染んでいく感じです。ここの温泉の凄いところは、実は肌で感じるものではなく、体の内側からジワジワと効果のある湯というところです。医者が薦める温泉として知られているとおり、ラドンを多く含む温泉で、しかも飲泉も可能とのこと。サウナの前の蛇口は、源泉と書かれていました。さっそく飲んでみましたが、普通に美味しい水で、特に気になる味覚もなく、ごくごくと飲んでしまう水でした。内湯の奥には木製のがっちりとした階段がありました。どうやら上に上がると露天風呂があるようです。さっそく出てみると、やや小ぶりの岩風呂がありました。露天は高い壁で囲われていますが、周囲は山なので、山の雰囲気を楽しめます。また、すぐ目の前に大きな櫓が建っています。「第一源泉」と書かれているので、ここが源泉なのでしょう。さりげなくアピールしているところが憎いですね。ということで、温泉施設としては割とシンプルながらも、浴後は肌もツルツルするなど、いろんな効果が出ていて素直に驚きました。さりげない温泉ほど、しっかりと効果が実感できたりして、ほんと温泉って不思議なものです。やはりこの湯を堪能するなら、宿泊でゆっくり過ごしたいと感じました。
掲載: 2022/07/24
Data
- 所在地:愛知県豊田市加納町
- 源泉名:猿投温泉 1号泉
- 入浴 :2022年1月
- 泉質 :単純弱放射能冷鉱泉(低張性アルカリ性冷鉱泉)
- 泉温 :源泉22.7度
- PH :7.3
- ラドン含有量:67.2×10-10Ci/kg
- 形態 :ホテル併設の日帰り温泉施設 男女別
- 効能 :痛風、リウマチ、神経痛、糖尿病、尿酸素質、消化器疾患など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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