鳥取県
だいせんひのかみだけおんせん・ごうえんゆいん
大山火の神岳温泉・豪円湯院
神の宿る温泉で神秘的な雰囲気を楽しむ
鳥取県にある大山(だいせん)は、日本の百名山のひとつで、非常に雄大で神秘的な雰囲気のある山です。登山者にも人気があり、多くの登山家がシーズンになると訪れているようです。また、霊場として知られる大山寺や大神山神社、冬にはスキー場など、四季を通じて楽しめる人気のスポットです。その大山寺の参道沿いにある豪円湯院という温泉施設を訪れました。ここは立地もいいところにあるし、ネーミングも魅力的で前々から気になっていたのですが、今回ようやく訪れることができました。四月中旬の平日、すごくポカポカ陽気のむしろ暑い日でしたが、まだこの辺には山陰などに残雪があり、ちょっとひんやりとした空気がありました。参道沿いにあるので、場所はすぐにわかりました。とても厳かな雰囲気を醸し出しつつも、和モダンな粋な雰囲気を演出していて、とても洒落た印象がありました。元々は「白雲荘」という旅館だったそうですが、温泉を引いてリノベーションしたようです。ちょうど昼過ぎくらいに訪れたのですが、平日ということもあり、入浴客は少ないようです。受付を済ませると階段を二階にあがり、廊下の奥へと行くと浴場入口です。廊下の途中には飲泉場があるなど、温泉へのこだわりも感じます。脱衣所は大きめのコインロッカーが並んでいます。窓が無いのでやや薄暗いですが、雰囲気は悪くありません。浴室に入るとまずは洗い場があります。ここは洗い場だけのスペースとなっていて、湯舟はありません。そこから外に出ると露天風呂があります。また、洗い場の手前には鳥居のようなものがあり、その中に入ると薄暗い内湯がありました。まずは体を流すために洗い場を利用します。ここのカランはめちゃくちゃ水圧が高いと評判だったのですが、なるほど、けっこう強烈な水圧です。しかもボタンを押していないとすぐに止まってしまうので、使い勝手としてはやや難点かなという気がします。さっぱりとしたところでまずは内湯に入りました。ここは「神の湯」と名づけられていて、中はほんとうに薄暗いです。薄暗いというより暗いです。目が慣れてくると、大きな湯舟の奥に滝のようなものがあり、その上が祭壇のようになっていて、小さな明かりがチラチラと見えます。本当に暗くて静かなので、何だか怖いくらい神秘的な雰囲気です。しかし、慣れてくると不思議とホッとするというか落ち着いた感じがして、すごく居心地がいいです。湯はたまに滝のように流れてきては止まったりを繰り返していました。続いて外にある露天風呂へと出てみます。こちらは対照的にすごく明るいです。大きな屋根のついた岩風呂で、外の森の景色が眺められます。岩風呂は本来は二つあったようですが、ひとつは使われていないようでした。それでも、ちょうどこのときは入浴客が他にいなかったので、この広い湯舟を独占状態です。トロトロと流れる湯を感じながら、優雅にのんびりと過ごすことができます。湯は無色透明の綺麗な湯です。しっとりとしていて肌に吸い付くようなキメの細かな、そして肌にしみていくような潤いを感じる湯でした。そんなに熱くもなく、ぬるくもなくちょうどいい温度で、じっくりと温泉を楽しむことができます。それにしてもいくら平日とはいえ、入浴客が少なくて驚きます。雰囲気もよく、料金も安いので、ほんとタイミングが良かったのだろうとは思いますが、シーズン中や週末などは混雑するのではないでしょうか。そう思うくらいとても雰囲気のいいところでした。施設には入浴だけでなく食事ができるところもあるようです。名物は豆腐のようです。豆腐を使ったメニューが並んでいました。今回は食事を済ませた後だったので利用しませんでしたが、とても美味しそうだったので、食事をしてもよかったかなと思いました。ゆっくり、のんびりと過ごせるとてもいい温泉施設です。
掲載: 2022/09/04
Data
- 所在地:鳥取県西伯郡大山町大山
- 源泉名:白雲荘
- 入浴 :2022年4月
- 泉質 :単純温泉(低張性・弱アルカリ性・低温泉)
- 泉温 :源泉28.0度
- 掘削深度:1200メートル
- PH :8.1
- 形態 :日帰り温泉施設 男女別
- 効能 :筋肉・関節の慢性的な痛み又はこわばり、冷え性、疲労回復など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 優雅度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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