長野県
みたらしおんせん・おみむらふくしせんたーみたらしのゆ
みたらし温泉・麻績村福祉センターみたらしの湯
重要文化財の神社脇にある隠れた名湯
麻績神明宮という平安末期から続く古い神社の参道脇にある温泉施設、麻績村福祉センター「みたらしの湯」を訪れました。たまたま近くで昼食を食べていて、ふと参道があることに気づいて、雰囲気のとても良さそうな神社なので行ってみると、そのすぐ脇に温泉施設があったので、ついつい釣られて入ってしまったという顛末です。真夏の真昼間、利用客はとても少ないようで、ひっそりとした印象がありました。入口に受付があり、一般の利用で料金を払いましたが、すごく安い料金にびっくりです。地域の方々はさらに格安の料金なのだそうで、規模は小さいですが、さすが公共施設って感じです。館内に入るとますはゆったりとした休憩間があり、廊下の先に浴場入口がありました。脱衣所は小ぢんまりとしていますが、ゆとりのある大きな棚にカゴが並びます。古びた様子もなく、非常に清潔的な印象です。浴室に入ると手前側両サイドに洗い場が並び、そして奥に湯舟があります。洗い場にはボディソープやリンスインシャンプーも用意されていて、格安の料金なのにとても良心的です。浴室は小さいしとてもシンプルというか、機能が豊富ってわけでもないのに、何だかとてもモダンな印象です。余計なものが無い分だけクールシンプルというか、洗練された印象がありモダンな感じがするようです。こういう小ぢんまりとした公共の施設だと、シンプル過ぎて病院のような印象があったりするけど、ここはとにかくシンプルながらもクールです。お湯はほとんど透明ですが、微妙に白濁しているような気もします。また、ちょっとすえたような匂いというか、独特の匂いがかすかに漂っています。酸性泉にありがちな匂いのようです。角には岩の湯口があり、その裂け目から湯が注がれています。その湯の注がれている周辺は白い湯の華のようなものがあります。ん？どうやら硫黄泉のようです。近づいて匂いを嗅いでみると、たしかに硫黄泉特融の硫化水素の香りがプンプンと漂っていました。なるほど、この匂いが浴室内に充満していたのですね。湯はすごくあっさりとしながらも、滑らかさに癖があったのはそのせいですね。温度も少しぬるめくらいなので、どっぷりと浸かって気持ちよく過ごせました。浴場は内湯しかなく、小ぢんまりとしてものなので、情緒のようなものには欠けますが、とにかくこのお湯の印象はかなりいいです。意外なところに名湯を見つけた気分です。他に利用客もいない時間帯だったため、まったりじっくりとお湯を堪能してきました。意外な穴場かもしれませんが、観光客用というより地元の方々の施設なので、他に客がいる際には、遠慮がちに利用しましょう。
掲載: 2022/12/28
Data
- 所在地:長野県東筑摩郡麻績村麻
- 入浴 :２０２２年８月
- 泉質 :単純硫黄冷鉱泉(低張性弱アルカリ性冷鉱泉)
- 泉温 :源泉13.8度
- 湧出量:毎分40.1リットル
- ＰＨ :８．４０
- 電気伝導率:552mS/cm
- 密度 :0.9985
- 蒸発残留物:322.5mg/kg
- 形態 :福祉センター 男女別
- 効能 :筋肉・関節の慢性的な痛み又はこわばり、冷え性、疲労回復など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 地元度:☆☆☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆☆
- 景色 :☆
- 総合評価:☆☆☆
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