熊本県
つうてんのゆ・にしきひるとっぷ
通天の湯・錦ヒルトップ
高台のキャンプ場と優雅な天然温泉
人吉の市街地を東にしばらく行くと錦町になります。国道219号線で小さで川を渡るちょいと手前の高台に「通天の湯キャンプ場」があります。このキャンプ場は、高台にある素朴なキャンプ場なのですが、温泉施設を併設しているということで、普段から利用客で賑わう人気のキャンプ場のようです。今回は温泉を目的に訪れてみました。交差点の脇から高台に登っていくと目的のキャンプ場に辿り着き、まず丸太小屋の受付棟が見えてきます。山小屋ロッジ風の風情ある建物です。訪れる客はそこそこいるようですが、家族湯もあるようで、そちらの客も多いようです。今回は一般浴場に入る予定だったので、そのまま受付棟で料金を払って利用します。浴場はその受付棟の中に男女別に暖簾のかかった浴場入口がありました。とても小ぢんまりとした浴室のようで、脱衣所も小ぢんまりとした素朴なものです。小さいながらも洗面台も整備されていますが、やはり小規模で小さなものです。浴室に入ると、やはりこちらも小さな内湯があります。内湯は壁側に洗い場、そして小さな湯舟がひとつありますが、石タイルの床で小ぢんまりとしながらも風情のある浴室です。湯舟は大人が3人も入ればいっぱいという感じのものですが、そんなに混雑することもないようなので、ひとりならゆったりと浸かれます。湯はほとんど透明ですが、微妙に褐色っぽく色付いているように見えます。軽やかにツルリとした浴感があり、控えめな浴感ながらもしっかりと温泉しています。単純温泉ということですが、温度もそんなに高くなく、ちょうどいいぐらいの温度なので、この軽やかな浴感が非常に気持ちが良かったです。ちなみに脱衣所には「展望風呂」と書かれていました。内湯からは眺望は望めないので、外にある露天風呂が気になります。内湯のすぐ外側に露天風呂がありますが、そこにはふたつに区切られた岩風呂がありました。ひとつは源泉と書かれた打たせ湯で、もうひとつはトロトロと岩肌を流れ落ちる湯舟となっていました。背後はなだらかな崖になっているので、この湯舟からは眺望は望めません。とりあえずこの湯舟に浸かってみます。こちらは内湯に比べかなりぬるめの湯となっていました。平日の午前中に訪れたこともあり、まだお湯が溜まりきっていなかったこともあるかもしれません。打たせ湯の方はさらにぬるくて、湯舟は冷たく打たせ湯だけが温かい感じでしたが、雨は降っていたものの寒い時期でもないので、すごく気持ちよく利用することができました。ここで気になったのが湯舟に浮かぶ葉っぱなどのゴミです。葉っぱはわかるのですが、中に桜の花びらのようなものがいくつかあります。確かに背後には大きな桜の木があります。しかしこのときは10月中旬。桜の木は花どころか葉もありません。この花びらはどこから来たのか辺りを見回してもそれらしきものは見当たりません。しかし、よくよく見てみると、なんとその桜の木のごくごく一部に花が咲いていました。まさかこんな時期に花見ができるとは思いもよりませんでした。とても貴重な体験ができました。さて、背後にある崖ですが、これもまたよくよく見てみると通路のようなものがあり、一段あがったところに小さな湯舟らしきものが見えます。さっそく行ってみると、水風呂なのか温泉なのかわかりませんが、小さな壺湯がありましたが、残念ながら湯も水も入ってなく空っぽです。そしてその背後は開けているのですが、すぐその先にテントが見えます。なんと、すぐそこはキャンプ場のようで、人の気配がしました。ここからだとキャンプ場から丸見えなような気がします。とりあえずまた下の岩風呂に浸かって、のんびりと過ごしました。それにしてものんびりとした素朴でとてもいい雰囲気の温泉です。キャンプ場の方もちょっと気になるので、そちらの方も機会があれば利用してみたいです。温泉とキャンプ場、どちらも気になる存在の温泉でした。
掲載: 2023/03/02
Data
- 所在地:熊本県球磨郡錦町西
- 入浴 :2022年10月
- 泉質 :単純温泉(低張性・弱アルカリ性・温泉)
- 泉温 :源泉39.2度
- 湧出量:毎分250リットル
- PH :8.47
- 形態 :公衆浴場 男女別 (家族風呂あり)
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆☆
- 清潔度:☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 地元度:☆☆☆☆
- 穴場度:☆☆
- 野趣度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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