1. トップページ
  2. 温泉天國のススメ
  3. 脇田温泉・湯乃禅の里

福岡県

わきたおんせん・ゆのぜんのさと

脇田温泉・湯乃禅の里

酒呑みも楽しくなる自然豊かな露天風呂
福岡県宮若市にある脇田温泉は、数軒の温泉旅館が点在する、とても静かで地味な温泉地ですが、実は奈良時代に開湯したと言われる由緒正しい温泉です。戦後は北九州市、福岡市の奥座敷として栄えたこともあるそうですが、その賑やかさも落ち着き、今ではひっそりとした雰囲気さえ感じられる、療養向けの温泉地となっています。とても小ぢんまりした温泉街ですが、少し奥へと行ったところにある「湯乃禅の里」を訪れました。駐車場には古いレンガの煙突が建っていて、すでに風情のある佇まいです。門をくぐり先に向かうと蕎麦屋がありました。温泉施設はどこだろうか?と一瞬不安になりますが、そのまま奥へと進むと風情のある和風の浴舎が見えてきます。途中で細い道が分かれていて家族風呂もあるようです。館内に入ると入浴券の自動券売機があり、フロントで受付をすると、その奥に浴場の入口がありました。脱衣場はコインロッカーが並びます。ちょっと狭いかなと思ったら、奥まったところにもロッカーと洗面台がありました。さっそく浴場へと向かうと、そこは外です。ここは露天風呂だけの施設となっていて、いきなり露天風呂があるのです。しかし、その湯舟もいろいろとあってとても広くて奥行きがありました。まず手前にある洗い場で体を流そうとしますが、かなりぬるくて湯量もチョロチョロとしか出ません。軽く洗うだけにしてすぐに湯舟に向かいます。すぐ横にあるのが水車の湯となっていますが、脇に木造の水車があるものの稼働してはいないようで、ただ横に水車のある湯舟でした。こちらはけっこう熱めの湯で無色透明の綺麗な湯です。最初は気づかなかったのですが、しばらく浸かっているとツルりと滑らかな浴感があります。あたたまったところで、先に進むと、木造の寝湯、そして大きな樽のある湯舟です。こちらはややぬるめの湯となっていました。こちらは大きな樽はオブジェなのですが、「庄助の湯」となっていて酒樽から酒を注いでいるような、ユニークな風呂でした。小原庄助といえば朝寝朝酒朝湯が好きで財産をつぶしたエピソードで有名な福島県の民謡の人物。まさかこんなところで小原庄助に出会えるとは、不思議な感じです。ここでは別途料金で日本酒を飲むことができるのだそうです。とても風情があるので、これはこれで面白いですね。この庄助の湯の前には小屋になった洗い場がありました。こちらは先ほどとは違い、しっかりと湯も出て体を洗うことができます。こらちは最後にあがるときに利用するとして、その隣にはサウナがありました。露天サウナとありますが、しっかりと小屋になっているので、露天に設置されているサウナですね。サウナの正面には水風呂がありますが、小さな池のような石造りの浴槽でした。そして一番奥にあるのが、大きな岩風呂です。周囲にいくつか河童の像があり、「かっぱ天国」という名前になっていました。河童はこの周辺にある河童伝説からつけられているようです。こちらはとてもぬるい湯になっていて、長湯するのにはちょうどいい感じの湯舟です。すごく風情があり、のんびりと過ごすことができました。そんなこんなで、非常に優雅で楽しく、そしてユニークな温泉です。お湯は控えめで大人しい感じの湯ですが、とても柔らかくてツルリした浴感もあり、なかなかいい湯でした。人気のある施設のようで、お客さんは次から次へとやってきます。常連さんもいるようなので、なるほど、たまに入りたくなるような雰囲気のいいところでした。
掲載: 2023/05/14
Data
  1. 所在地:福岡県宮若市脇田
  2. 源泉名:脇田温泉(白木湯)
  3. 入浴 :2022年12月
  4. 泉質 :アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性低温泉)
  5. 泉温 :源泉25.2度
  6. 湧出量:毎分60リットル
  7. PH :10.0
  8. 電気伝導率:0.0186 S/m
  9. 密度 :1.000
  10. 蒸発残留物:0.1300g/kg
  11. 形態 :旅館併設の露天風呂施設 男女別
  12. 効能 :自律神経不安定症、不眠症、うつ状態など
  13. 露天風呂:あり
  14. 開放度:☆☆☆☆
  15. 清潔度:☆☆☆☆
  16. 気軽度:☆☆☆
  17. 野趣度:☆☆☆
  18. 異色度:☆☆☆
  19. 景色 :☆☆☆
  20. 総合評価:☆☆☆