富山県
うなづきおんせん・ゆめどころうなづき「そうゆ」
宇奈月温泉・湯めどころ宇奈月「総湯」
地域と観光が融合した、モダンな共同浴場
富山県、入善の周辺で釣りでもしようと思っていたら、生憎の雨模様。しかもかなり激しい雨で風も強いです。とても釣りどころじゃないので、急遽、温泉に行くことにしました。そこで向かったのは宇奈月温泉です。富山県を代表する大きな温泉地です。多くの温泉旅館やホテルが建ち並び、とても活気づいた温泉街で、ひときわ目立っている建物が「湯めどころ宇奈月」です。宇奈月温泉駅のすぐ近くにある、ガラス張りの建物です。これがまた、近未来的かというと、それだけでなく和の雰囲気も入っていて、和モダンな雰囲気という粋なスタイルです。ここに「総湯」があります。総湯とは、いわば共同浴場とか公衆浴場の意味で、北陸地方でよく使われる名称です。ここは比較的新しい温泉施設で、いつの間にやら誕生していました。今回、訪れたのはゴールデンウイークも最終日、夕方になってからの利用です。夕方というと公衆浴場は混雑する時間帯なのですが、休日最終日ということと、とにかく土砂降りの雨の中ということもあってか、利用者はあまりいない様子です。1階に自動券売機と受付があり、そこで入浴券を渡して脱衣所のロッカーキーを受け取るシステムのようです。「お風呂は3階です」と案内されました。この建物は縦に伸びたビル構造なので、2階と3階に浴場があるようです。2階は「桃の湯」、3階は「月美の湯」と名づけられていて、定期的に男女が入れ替わるシステムとなっているようでした。エレベータで3階まで行くと、出てすぐ浴場の入口がありました。脱衣所に入ると木製のロッカーが並びます。やはりクールでシンプルなデザインです。規模としてはそんなに広くはありませんが、他に利用者がいなかったのでものすごく広く感じました。浴室に入ると、こちらもまたゆったりと広い内湯です。内壁側に洗い場がズラッと並び、中央に大きな湯舟があります。また、角にはガラスに囲まれた少し小さな湯舟もあります。まずは体を流しに洗い場に向かいます。公衆浴場にしてはボディソープやリンスインシャンプーも揃っているなど、とても気前のいい浴場です。洗い場の数は多く、全部で15か所ぐらいありました。湯舟はこちらもとても大きいもので、無色透明の綺麗な湯が張られていました。湯はちょっと熱めに感じます。注がれる湯は41度〜43度ほどだそうです。熱めに感じるものの、すごくマイルドな熱さで、また癖のない軽い湯ということもあり、わりとじっくりと気持ちよく浸かることができます。また、湯舟の一角には少し小さめに四角く区切られた場所がありました。何が違うのかと入ってみると、こちらは一段低くなっていて、他のところよりも深くなっています。また、注がれる温度も43度から45度くらいあるようで、触ると熱いと感じるほどでした。気になるのはガラスに囲まれた隅の部屋です。入ってみると、そこは露天風呂となっているようでした。周囲は壁に囲われているので眺望も何も見えませんが、天井が空いていて外気が入り込みます。しかもこの日は強雨ということもあり、しっかりと天然シャワー状態の露天風呂でした。浴室内は他に、壁際にベンチ状り座湯がありました。こちらはかなりぬる目の湯です。もう少し熱いか湯量を増やしてくれるといいと思います。さらに洗い場の横に妙な傾斜のある段がありました。妙なデザインだなぁと思っていたら、常連さんなのか、おじいさんがそこに寝そべっていました。確かにリクライニングチェアのような形状と大きさです。なるほどなと思いましたが、なんでこんなところにという感じで違和感もありました。浴後は脱衣場のすぐ外側に涼み処があり、宇奈月の街の景色を眺めながら休憩するエリアもありました。とにかく先進的でモダンなスタイルなので、宇奈月観光のついでに立ち寄ってみると面白いと思います。
掲載: 2023/08/06
Data
- 所在地:富山県黒部市宇奈月温泉
- 源泉名:宇奈月温泉
- 入浴 :2023年5月
- 泉質 :単純温泉(低張性・弱アルカリ性・高温泉)
- 泉温 :源泉98.3度
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 効能 :自律神経不安定症、不眠症、うつ状態など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 人気度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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