鹿児島県
おおくちおんせん・たかくまそう
大口温泉・高熊荘
ソロキャンプ場に隣接する小さな温泉施設
伊佐市内で食事をしようと思っていたのに、目的の店は臨時休業でした。代わりに食べたいものもなかったので、のんびりと観光でもしようかと思うも、けっこう雨がひどくてそれどころではありません。では、近くに温泉でもないかと検索すると、伊佐市の中心からクルマで7〜8分ほどの場所に温泉施設を見つけました。森と田畑に囲まれた静かな場所にポツンと建つ大口温泉高熊荘です。裏にはソロキャンプ場があるみたいです。3名以上では利用できないという、ソロにこだわった野営場のようです。しかし今日はけっこう本格的な雨なので、キャンプする人もいないでしょう。さっそくその温泉施設に行ってみると、小さな公民館のような建物があり、そこが目的地のようです。手前に駐車場がありますが、数台分しかないので、とても小規模な施設のようです。館内に入るとすぐに受付があり、料金を払って中に進みます。するとすぐ目の前に地元の野菜などが売っているコーナーがあり、とてもローカルな雰囲気があります。そして広間の休憩室があり、奥に行くと浴場入口があります。浴場に向かうと、まずは洗面台、そして浴室入口を過ぎた奥に脱衣場がありました。一応簡易的な鍵のかかる木造のロッカーがあり、非常にシンプルで素朴な雰囲気の脱衣場です。ところが、軽快なジャズが流れているなど、なかなかお洒落なところもあるようです。また、温泉の湯量が減ってしまったため、営業日が限定されると書かれていました。実際には週の半分しか営業していないようです。うまく営業日に当たり、ラッキーでした。浴室に入るとすぐに荷物置き場があり、ボディシャワーがあります。洗い場は手前と正面にあり、外側に湯舟があります。かなり小ぢんまりとした浴室で、ほんとに素朴でローカルな共同湯という印象がありました。利用客もほぼ地元の常連客のようです。洗い場にはボディソープなどの石鹸類は用意されていないので、各自で持参する銭湯スタイルです。体を流してさっそく湯舟に浸かります。湯はほぼ透明ですが、微妙に黄色というか山吹色に色付いています。透明度はそこそこあるので、ほんのりと色がついている感じです。浸かっているとしっとり感の奥にツルリとした滑らかな浴感があります。角に大きな形をして出っ張った湯口があり、トロトロと湯が注がれています。さっそく手で救って味見をしてみると、なんとなく塩分というかミネラルを感じる硬い味がありました。脱衣場の温泉分析表をみると、無色透明、無味、無臭とのことですが、しっかりと硬さを感じる味覚があるように思えました。泉質はナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩温泉とのことです。湯はちょっとぬるめですが、浴室が狭いので蒸していることと、やはり泉質のせいもあるのでしょう、ちょっと浸かっていると、気だるさを感じるほど体が芯からポカポカとあたたまります。思っている以上に個性的で薬効高い温泉のようです。じっくりと浸かっていると、後から続々と入浴客が訪れてきました。どの方も地元の方という感じです。近隣の方のお風呂的存在なのかもしれません。いい感じに仕上がってきたので、こちらも上がることにしました。ところが、脱衣場に出た後も汗が噴き出てくるなど、しっかりとあたたまり過ぎたようです。脱衣場の扇風機がわりと強めの風だったので非常に気持ちが良かったです。シーズン中はキャンプ場利用者もこの温泉で癒されることでしょう。
掲載: 2023/08/23
Data
- 所在地:鹿児島県伊佐市大口木ノ氏
- 源泉名:大口3号
- 入浴 :2023年5月
- 泉質 :ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩温泉(低張性・弱アルカリ性・温泉)
- 泉温 :源泉37.8度
- PH :8.2
- ラドン含有量:16.5Bq/kg(4.5×10-10Ci/kg)
- 電気伝導率:0.1200S/m
- 密度 :0.9997
- 蒸発残留物:1.008g/kg
- 形態 :温泉施設 男女別
- 効能 :きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 地元度:☆☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆
- 景色 :☆
- 総合評価:☆☆☆
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