鹿児島県

たきのゆ

滝の湯

静かにのんびり、ただ湯が流れる至福の温泉時間
鹿児島を周遊していて、いよいよ最終日となり空港に向かうことにしました。まだ時間的にとても余裕があったので、どこかでもう一か所ぐらい温泉に入ろうと周辺を検索すると、「滝の湯」という温泉施設がヒットしました。姶良市ですがけっこう山の中の何も無さそうなところでひっかかったので、とりあえず行ってみることにしました。県道211号線「小山田川田蒲生線」を前郷川沿いに走ります。すると、どこかの会社の施設のようなものが見えたかと思うと、その隣に「滝の湯」と書かれた小屋を見つけました。気づいても素通りしてしまいそうな佇まいです。恐る恐る近づいていくと、確かに温泉の小屋のようです。管理者とかは常駐していなくて無人の状態です。入口のところに小さな料金箱が設置されていました。料金を投入して中に入ると、そこはすぐ脱衣場です。かなり狭い脱衣場ですが、ものすごく綺麗です。しっかりと毎日、清掃や手入れがされているようで、マットも汚れていません。そしてすぐ隣は浴場です。こちらもかなり狭いのですが、手前にかかり湯、そして奥に湯舟があります。そしてトロトロと湯が掛け流されていました。これはすごいです。外観はめちゃくちゃ小さいように感じましたが、まぁ、2〜3人くらいなら利用できるかなという感じです。さっそく湯を浴びてみると、これがまたけっこうぬるいです。体感で38〜39度くらいでしょうか、体温よりも少し高い程度です。無色透明の湯がトロトロと注がれていますが、湯舟では酸化しているからなのか、少し赤茶色っぽく見えました。湯舟に浸かっていると鉄分の香りが漂います。こういう泉質の湯だと、肌がキシキシと軋むことが多いのですが、ここの湯はとても滑らかというか柔らかな湯といった印象です。なかなかいい湯のようです。湯舟は岩風呂になっていますが、けっこう浅めです。ぬるいので、じっくりと浸かっていると段々と眠くなってしまいました。真昼間ですが、誰も訪れる様子もなく、本当に静かです。たまに目の前の道路を通過するクルマやトラックの喧噪ぐらいです。でも、目の前には川のせせらぎがあり、緑豊かな景色が広がり、本当に優雅な浴場です。ただ、浴室内はかなり年季が入っているので、かなり古臭い感じはあります。元から温泉施設だったのでしょうか?コンクリートブロックで作られた浴舎は、かなり古びていて、天井や壁を這う配管も錆びついています。特に利用時間は設けられていないようですが、夜間はちょっと不気味というか、怖さを感じるかもしれません。それでも、湯舟はしっかりと清掃されているし、毎日管理してくださる方に本当に感謝の気持ちが生まれてきます。とにかくぬるいので、じっくりと浸かっていてものぼせることはありません。時間が許す限り浸かっていようとのんびりと過ごしました。結局、1時間半ほど過ごしましたが、他に客は訪れることはなく、のんびりと過ごすことができました。浴後、クルマに戻ると奥の方に人がいるのに気づきました。この施設の方でしょうか、軽トラに乗ってここから出ていくところで、「どうも〜」と挨拶をしてくれたので、「いい湯でした〜」と感謝の意を述べました。本当に雰囲気のいい湯だったので、また機会があれば是非とも訪れたいと思います。
掲載: 2023/09/07
Data
  1. 所在地:鹿児島県姶良市蒲生町白男
  2. 源泉名:蒲生3号
  3. 入浴 :2023年5月
  4. 泉質 :ナトリウム−塩化物・炭酸水素塩温泉(低張性、中性、温泉)
  5. 泉温 :源泉38.4度
  6. PH :6.8
  7. ラドン含有量:13Bq/kg(3.5×10-10Ci/kg)
  8. 電気伝導率:0.1481S/m
  9. 密度 :0.9992
  10. 蒸発残留物:1.017g/kg
  11. 形態 :公衆浴場 男女区分なし
  12. 効能 :きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症など
  13. 露天風呂:なし
  14. 脱衣所:あり
  15. 開放度:☆☆
  16. 清潔度:☆☆
  17. 気軽度:☆☆
  18. 穴場度:☆☆☆☆
  19. 野趣度:☆☆☆☆
  20. 鄙び度:☆☆☆☆
  21. 秘湯度:☆☆☆☆
  22. 素朴度:☆☆☆☆☆
  23. 異色度:☆☆☆☆
  24. 景色 :☆☆☆
  25. 総合評価:☆☆☆☆