新潟県
じほうおんせん
寺宝温泉
ミネラルたっぷり、肌もツルツル
「日本一の花火」で有名な新潟県長岡市。長岡駅から車で15分ほどの長閑な場所にポツンとある寺宝温泉を訪れました。7月半ばのとても暑い日の昼間に訪れましたが、「雪国」のイメージがある新潟県ってこんなにも気温が高くなるんだと認識を改めるほど暑い日でした。周囲を田園地帯に囲まれた小さな集落に、この寺宝温泉があるのですが、辿り着いてみると駐車場には沢山のクルマが停まっています。ものすごく地味な雰囲気の場所で、また温泉施設も公民館か鉄筋の集合住宅のような不思議な印象があります。小ぢんまりとした印象もあり、素朴と言えば素朴な雰囲気なのですが、駐車場の状況からしてけっこう人気のある施設のようです。さっそく館内に入るとすぐに受付があり、正面にはロビーや休憩間があります。ちょうど昼頃だったこともあり、食事をしている方や横になって寝ている方などが、雑多に過ごしていて、とてもローカル感に富んだ雰囲気でした。小さな施設ですが、ちょっと料金は高めです。それなのに客が多いというのは、それだけの価値を見出しているからなのでしょう。また、素朴な入浴施設って感じなのですが、実は宿泊もできるようです。長期滞在もできるようなので湯治宿としての利用する方もいるようです。さて、さっそく浴場に向かいます。脱衣所は浴室手前と、廊下側にももうひとつ脱衣スペースがあります。脱衣場を増設したような感じなのでしょうか。貴重品用の小さなロッカーもまた別に用意されていました。浴室に入ると、手前側両サイドに洗い場が二か所ずつ、そして正面も左右にひとつずつ湯舟があります。洗い場のスペースはけっこう狭く、湯舟はそれなりにゆったりとしていますが、内湯のスペースは狭めです。さっそく体を流して湯舟に向かいますが、まず湯舟の湯の色に驚きます。琥珀色というか、ほうじ茶のような綺麗でクリア感のある色をしています。左右の湯舟は同じように見えますが、左側の湯舟がとてもぬるめに設定されていました。そして湯舟に浸かると、ツルツルとした滑らかな浴感が身を包み込みます。肌の古い角質が溶けていくような、そんな生まれ変わるような心地よい感触です。なるほど、こんな個性的な湯ならば、人気が出るのも納得だし、強気の料金もうなづけます。内湯は狭いですが、外には露天風呂も広がっています。まずは出たところに大きな岩風呂、そして洗い場があります。確かに内湯だけでは物足りないですから、洗い場が欲しいところです。そして奥にいくと、ゆったりとした木製の湯舟と、また壁に囲まれた巨石をくりぬいた湯舟があり、そのどれもがツルツルの湯が入っています。湯舟に浸かっていて気付いたのですが、湯舟に湯が注がれているのですが、不定期にボコボコと音を立てて湯が出てきます。これは温泉に含まれるガスだそうで、気づくと体に気泡がまとわりついて、すごく気持ちいいです。これは確かに一回だけの入浴ではなく、何度でも繰り返し浸かるなど、じっくりと湯治したくなりますね。ぬるめの湯舟はとても人気が高く、みなさん眠るようにじっと湯に浸かっています。そんなに刺激が強いわけではないので、じっくりと温泉を楽しめ、ついつい長湯になってしまいますね。そんなわけで、すごく地味な印象なのに、とても個性的で印象的な湯に出会えました。
掲載: 2023/11/14
Data
- 所在地:新潟県長岡市寺宝町
- 源泉名:寺宝温泉 あわの湯
- 入浴 :２０２３年７月
- 泉質 :ナトリウム−塩化物温泉(低張性弱アルカリ性温泉)
- 泉温 :源泉40.7度
- 湧出量:毎分330リットル
- ＰＨ :８．０
- 密度 :1.0029
- 蒸発残留物:3606mg/kg
- 形態 :日帰り温泉施設 男女別
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 地元度:☆☆☆☆
- 素朴度:☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆
温泉レポートを検索