京都府

ゆのはなおんせん・けいざんかく

湯の花温泉・渓山閣

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京都府亀岡市にある湯の花温泉は、市街地から少し離れた静かな山の中にある温泉です。温泉発見のエピソードも面白く、かつて住んでいた鬼を、桜石という石を投げて退治した際、鬼の涙が温泉となり、鬼は石の霊力で退治されてしまったとのこと。それが節分の豆まきの始まりとも伝えられているのだとか。また、その後途切れてしまった温泉ですが、戦国武将が湯治をしたとの古文書の記載から、現在の湯の花温泉が再発見されたのだそうです。今回はその温泉街にある渓山閣という旅館に立ち寄りで入浴してきました。山道に入って少し進むといくつかの旅館が見えてきて、その中でもひと際大きく優雅な旅館が渓山閣でした。けっこう重厚な雰囲気の旅館だったので、立ち寄りでの入浴が可能か不安になりましたが、ホームページを見ると日帰り入浴の記載と「本日入浴可」との表記があったので、積極的に立ち寄りでの入浴も受け付けているようです。さっそく館内に入ると広いロビーとフロントがあります。フロントで受付をすると入浴券を渡されました。浴場はロビー奥の廊下を先まで行き、そこからエレベータで地下に降りるとのことでした。けっこう浴場までのアプローチは長く、館内の雰囲気を楽しみながら向かうことができました。とても雰囲気のいい和のムードも漂う旅館で、内装も装飾も優雅な印象を受けました。脱衣所の手前まで来ると従業員の方が案内をしてくれて、そこで入浴券を手渡しました。脱衣所はとても広いです。ゆったりと大きめのカゴが棚に並びます。貴重品用のボックスがありますが、かなり小さなものなので、財布や時計、鍵などの小物のみ利用という感じです。浴室に向かうと、まずはサウナと水風呂があり、奥へと進むと洗い場のエリア、そして奥に湯舟がありました。洗い場にはボディソープやシャンプー、コンディショナーの他に、洗顔用の石鹸など、他にもいくつか揃っていて、さすが旅館の浴場って感じです。浴室がガラス張りになっていて、妙に先進的な雰囲気のある浴室です。湯舟はとにかく広くゆったりとしています。奥にはジェットバスのついた寝湯がありました。さっそく浸かってみると、無色透明の湯は、とてもしっとりとした浴感がありました。しっとりというか、肌が温泉をどんどん吸い込んでいくような、キメのの細かさを感じ、そして肌を撫でるとピタっと吸い付くような、そんな密度の高いような印象の湯でした。消毒臭以外に特に感じる匂いもなく、湯そのものも大人しい印象であったため、これは弱放射能泉ってとこかなぁと温泉分析表を確認すると、やはり泉質は単純弱放射能泉となっていました。浴感などの実感できる特徴は乏しいですが、その分、体への負担は少なく、体の内側からしっかりと効果のある温泉なので、静養向きの温泉としてはマッチしていると思います。ガラスの向う側にはさらに湯舟が見えます。露天風呂があるようです。扉を開けて出てみると、こちらもゆったりと大きな湯舟がありました。こちらもバブル付きの寝湯があるなど、ゆったりじっくりと浸かれる湯舟となっていました。浴室は非常にシンプルでありながらも、上品で先進的な雰囲気もあって、和風旅館ながらもけっしてミスマッチではない、とても洒落た雰囲気がありました。旅館としても優雅な雰囲気が程よく、気兼ねなくのんびりと過ごせるような印象があったので、機会があれば是非とも宿泊で過ごしたいなぁと感じました。

掲載: 2024/03/25

Data

1. 所在地:京都府亀岡市ひえ田野町佐伯
2. 源泉名:湯の花温泉第3源泉
3. 入浴　:２０２３年１２月
4. 泉質 :単純弱放射能温泉(低張性弱アルカリ性低温泉)
5. 泉温　:源泉29.4度
6. 湧出量:毎分185リットル
7. ＰＨ　:７９９
8. ラドン含有量:36.2×10^-10キュリー/kg
9. 形態　:温泉旅館　男女別
10. 効能　:筋肉・関節の慢性的な痛み又はこわばり、冷え性、疲労回復など
11. 露天風呂:あり
12. 開放度:☆☆☆
13. 清潔度:☆☆☆☆☆
14. 気軽度:☆☆
15. 優雅度:☆☆☆
16. 景色　:☆☆☆
17. 総合評価:☆☆☆