和歌山県
やどりおんせん・いやしのゆ
やどり温泉・いやしの湯
ツルツルスルスル、肌に馴染む美肌の湯
和歌山県の北東部、橋本市の山の中にある「やどり温泉」を訪れたのは12月下旬の真冬の朝です。寒いシーズンになると温かい温泉が恋しくなりますよね。そんなわけで、さっそく向かっていったのですが、橋本の市街地からはけっこう山の中を入っていきます。わりと狭い道になるので気を付けながら進んでいくと、途中で落石があったのか警察車両が停まっています。脇を何とかすり抜けられたのでそのまま進むと、ようやく温泉施設が見えてきました。自然いっぱいの静かな山の中という感じですが、建物はとても大きく立派です。コテージで宿泊もでき、また食事処も備えた施設となっているようでした。２階にある受付に進むと、「通れました？」と聞かれました。どうやら先ほどの落石の件のことのようです。「まだ撤去はされていないようですが、何とかすり抜けられたので、通行はできるようです」と答えておきました。けっこうな山道なので、ちょっとトラブルがあると命取りですね。さて、脱衣所に入ると手前側に鍵付きのロッカー、奥には棚にカゴが並んでいますが、けっこう小ぢんまりとしています。それでも入浴客は他にいないようなので、問題はありません。浴室は外壁側に洗い場があり、反対側に湯舟があり、そして正面奥には露天風呂がありました。浴室もまた小ぢんまりとしているようですが、すごく清潔的な印象があります。湯舟は大人が3〜4名も入ればいっぱいかなという程度の大きさです。ほとんど透明ですが、微かにエメラルドグリーンのような色と鈍い濁りを感じます。渓流の川の水のようなイメージでしょうか。浸かってみると、ツルツルスルスルといったものすごい滑らかな感触があります。お湯の質感としてはサラッと、いやしっとりとしているのに、すごくスルスルと滑らかさがあるのです。これはとても不思議な感覚で、非常に気持ちがいいです。内湯は源泉をそのまま少しずつ注いで、湯舟の中で加熱循環していると書かれています。それにより温泉の劣化を防いで新鮮な湯を楽しめるのだそうです。続いて外にある露天風呂へと出てみます。こちらは円形の湯舟で、大人が二人ぐらいでちょうどいい大きさでしょうか。湯舟の上にはふたがしてあり、利用する際にふたをどかして入浴するようです。これは外気で温度が下がってしまうのを防ぐためのもののようです。ですので、気温の高いシーズンでは見かけないかもしれません。こちらも内湯と同じようにツルッとした舐めらかな湯がありますが、内湯と違うのは、加熱された源泉が注がれて、循環はしていない点です。かけ流しの湯を楽しめるそうです。そんなわけで、こちらもうまく工夫された湯となっていました。このように源泉に自信があるからこそ、こだわった温泉の提供ができるということですね。確かにこの泉質はとても珍しいですし、好印象の湯なので、自信があるのも納得です。お陰様で、しっかりとあたたまり気持ちよく温泉を楽しむことができました。
掲載: 2024/04/03
Data
- 所在地:和歌山県橋本市北宿
- 源泉名:やどり玉川峡温泉
- 入浴 :２０２３年１２月
- 泉質 :ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物温泉(低張性アルカリ性温泉)
- 泉温 :源泉36.3度
- 湧出量:毎分158リットル
- ＰＨ :８．７
- 形態 :温泉宿 男女別
- 効能 :きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆
- 地元度:☆☆☆
- 秘湯度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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