和歌山県
はなぞのおんせん・かほのさと
はなぞの温泉・花圃の里
自然豊かな山を感じる快適空間の宿
和歌山県の北東部にあるかつらぎ町は、大阪府と奈良県に隣接する山間部の静かな町です。雄大な自然を満喫できるような、緑いっぱいの地域で、都会の喧騒を忘れられるような、落ち着いた雰囲気があります。今回は、ポツンと山の集落の中にある「はなぞの温泉花圃の里」という温泉施設を訪れてみました。ここは宿泊施設のようですが、日帰り入浴も積極的に受け入れているようなので立ち寄ってみました。地図を見る限りそれなりの山の中だなとは思っていたのですが、予想以上に静かな場所にありました。今回は高野山方面から向かったので、けっこうなクネクネの山道を走って、なんとか辿り着きました。山の中とはいえ、この周辺には民家もあり、まさに山の中の集落という感じです。辿り着いてみると、山小屋風の建物はそれなりに新しいのか、とても綺麗で洒落た雰囲気がありました。館内に入ると正面に受付があり、手前が浴場、奥はレストランとなっているようです。今回は年末の昼間に訪れましたが、意外と客は少なく、駐車場にも数台のクルマしか停まっていません。一瞬、休館日なのかと不安になりましたが、しっかりと営業してくれていました。受付で料金を払って浴場に向かいます。かつらぎ町民は料金に割引があるようです。こちらが町外の方だとわかると、丁寧に利用方法を案内してくれて、とても親切な施設だなと感じました。脱衣場は鍵の架かる木造ロッカーと、洗面台があるだけのシンプルで小ぢんまりとしたものです。やはり新しさを感じる佇まいで、どれも綺麗で新しさを感じます。浴場もまた小ぢんまりとした小さなもので、手前両サイドに洗い場があり、そして正面に湯舟がひとつだけあります。湯舟の大きさは大人が5〜6名も入ればいっぱいかなという程度です。さっそく体を流しますが、洗い場のカランも新型の押しボタン式です。とても機能的な印象です。湯舟の湯は無色透明の綺麗な湯です。トロトロと注がれていますが、循環されているようです。浸かるとしっとりと、そしてあっさりとした印象の湯です。極々微妙に刺激があるようにも感じますが、ほとんど印象の大人しい湯です。湯舟の正面にはガラス窓がありますが、窓の外には小さな庭と裏山が見えます。視界は開けていないので、とても寂しい印象の風景です。せっかく山の中にあるので、もっと開放的な景色だと雰囲気も大きく変わることでしょう。位置的に想像するには浴室と反対側にあるレストランだと視界が開けているのかもしれません。湯舟に浸かって静かに時を過ごしながら、汗を流します。あまり特徴のないような湯に感じますが、泉質はどんなものかと温泉分析表を確認します。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物冷鉱泉ということです。ここで気になったのが、知覚的試験の結果にある「淡黄色透明、微弱臭気有」というものです。さらに試験室では「黄褐色微混濁」とあります。匂いに関しては消毒されてしまっているので、感じませんでしたが、色に関しては完全な無色透明です。底までくっきりと見えるぐらい透明です。濾過されてしまっているのでしょう。源泉の雰囲気を多少なりとも残しておいてくれると、もっと温泉らしさを感じられてよかったのかなと思いました。しかしながら、建物の雰囲気もとてもいいですし、食事も美味しいらしいので、まったりと静かに過ごしたいなら、宿泊してみるのもいいでしょう。
掲載: 2024/04/06
Data
- 所在地:和歌山県伊都郡かつらぎ町花園梁瀬
- 源泉名:花園温泉
- 入浴 :2023年12月
- 泉質 :ナトリウム・カルシウム−塩化物冷鉱泉(低張性弱アルカリ性冷鉱泉)
- 泉温 :源泉12.0度
- PH :8.4
- 密度 :1.0031
- 蒸発残留物:6.245g/kg
- 形態 :温泉宿 男女別
- 効能 :うつ状態、きりきず、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆
- 地元度:☆☆☆
- 穴場度:☆☆☆
- 秘湯度:☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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