三重県
ほんぞうゆ
本草湯
まるで美術館の中にいるよう
勢和多気インターのすぐ近くに、VISONというショッピングモールというか、多目的な複合施設が登場しました。そこには専門店などのショップやレストラン、農園、ホテルなど、広大なエリアに展開しています。そこに本草湯という浴場もあるということで、さっそく訪れてみました。あらかじめホームページでどんなところか調べたのですが、詳しいことがよくわからないまま訪問しました。すると山を切り拓いたような場所に大きな木造の建物が見えます。これがマルシェと呼ばれるところでしょうか、さらに山を登るようにどんどん上がっていくと、ホテル、そして入浴施設が見えてきました。いや、見えてきたというよりは、その建物が何なのかよくわかりません。とりあえず駐車場にクルマを停めて、さっそく向かいます。敷地内はとても和モダンで、かなり前衛的な印象があります。非常にクールでお洒落な雰囲気です。本草湯と書かれている方へと向かうと、また入浴施設とは思えないような近未来的な雰囲気のある建物に辿り着きました。館内に入り、真っ白に統一されたシューズロッカーを経て、そして浴場の受付に向かいます。受付の奥にはカフェもあるようです。入浴料を払い、脇のゲートを抜けて浴室に向かいます。するとまず天井の高く、そして長い竹がすっと伸びている、竹林のような空間「七十二候の間」に出ました。すぐ先に浴場の入口がありますが、どうやら浴後の休憩というか待合所のような感じでしょうか、あまりにも先進的過ぎて美術館にでもいるような印象です。脱衣所もまた不思議な空間です。鍵付きのロッカーが並びますが、中央にある洗面台は鏡が天井から吊り下げられています。とても面白いです。そして浴場に入るとこちらも天井の高い、すごく優雅な空間です。「光陰」という浴場の名のようです。両サイドに洗い場があり、そして中央には大小二つの湯舟があります。天井には沢山の木材が使われているからでしょうか、浴室内は木の香りが漂っていて桧風呂でもあるのかと思うほどでした。洗い場にはボディソープやシャンプー、コンディショナーが用意されていますが、どうやらオリジナルのものらしく、不思議な香りのするものでした。ではさっそく湯舟に浸かってみます。手前から「七十二候の湯」、「薬草湯」とあるそうですが、双方に布袋が浮かんでいます。こちらは三重大学とロート製薬株式会社が連携し薬草湯のレシピを開発したと説明があります。こちらは天然温泉ではありませんが、こうした薬草の湯となっているのですね。見た目には何の変哲もない無色透明の湯ですが、布袋には薬草らしき植物片が入っているようです。意外と控えめの香りで、薬草湯らしくはありませんが、それも計算のうちなのでしょう。少しぬるめの湯だったので、じっくりと浸かることができました。脇には露天風呂もあります。さっそく出てみると横にとても長い湯舟があります。長さにして15メートルぐらいでしょうか、まるでプールのようで泳ぎたくなるような形状です。こちらにも布袋が浮かんでいました。こちらは内湯とは違う種類でしょうか、やはり匂いは控えめでしたが、布袋を持った感触が違ったので、中身も違うのではないかと思います。露天は内湯よりもちょっと温度が高かったです。真冬の夜に訪れたこともあるのかもしれません。風がとても気持ちよくて夜空を眺めながらまったりと過ごせました。ちなみに上空は空路になっているようで、頻繁に飛行機が行き交っています。星や飛行機を眺めながら楽しむことができました。総じて、本当に洒落た感じで浴場らしくないようなデザイナーズ銭湯とでもいうのでしょうか、非常に楽しく利用することができました。まだオープンしたてで、真新しさもあり、これから年月を経てどのように変化していくのか楽しみになりました。[感謝:掲載写真の一部は公式ホームページ、SNS等から拝借しております]
掲載: 2024/04/22
Data
- 所在地:三重県多気郡多気町ヴィソン
- 入浴 :2023年12月
- 泉質 :天然温泉ではありません(薬草湯)
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆☆
- 優雅度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆☆
- 人気度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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