北海道
とかちがわおんせん・そらのあしゆ
十勝川温泉・そらのあし湯
開放的な広場を眺めながら、本格的なモール泉を楽しむ
北海道を代表する温泉地のひとつ、十勝川温泉。帯広に近い音更町にある温泉地です。ここの温泉が名湯と呼ばれるのは、その特異な泉質です。数百万年前の湿原が亜炭層になって、そこから植物由来の温泉が湧き出ているということが、世界的にも珍しいのだそうです。そんな温泉地の片隅には道の駅「ガーデンスパ十勝川温泉」があります。犬専用の足湯のあるドッグランがあったり、水着で入浴する男女混浴の大型スパ施設があったり、レストランや特産品の売店があったりと、複合的な観光スポットです。そこに優雅な足湯があるとのことで、立ち寄ってみました。この道の駅はまだ新しいのか、とても綺麗でモダンな雰囲気がありました。足湯施設はどこにあるのかと、マルシェ内を歩いていると、その奥に足湯のあるデッキスペースへ出られる扉がありました。そのデッキに出てみると、その先に大きな水面がキラキラと輝く足湯らしき施設がありました。正面には広場があり、それを眺めるように足湯があります。足湯から広場まで繋がっているかのようなインフィニティ足湯なのかと思ったら、近づいてみるとどうやら様子が違います。腰掛だと思っていたところはテーブルで、足湯だと思ったところは観賞用の水盤です。では、どこに足湯があるのかと思ったら、そのテーブルの真下が足湯でした。テーブルに隠れてしまって気がつきませんでした。よく間違えられるのか、テーブルには「テーブルです。上がったり座ったりしないでください」と書かれていました。黒い花崗岩のテーブルの手前にベンチがあり、テーブル席につくように座ると、足元に足湯が流れている感じです。そして、テーブル越しに観る水盤が美しく、そしてその先の広場が優雅です。春先ということもあって、広場には一面タンポポが咲いていて、黄色いく華やかな雰囲気がありました。そして、その足湯ですが、これがまたとてもいいです。足湯の温度は熱すぎないぐらいのちょうどいい温度です。薄い山吹色をした湯で、浸かるとツルツルスベスベと滑らかな感触があります。また、足元から漂うモール臭も軽やかで心地いいです。足湯は横に10メートルぐらいあるでしょうか、ゆったりと大きいです。テーブルが目の前にあるので、飲み物を飲んだり、本を読みながらでも利用できちゃいます。とにかく開放的な雰囲気が味わえるのも素晴らしいです。ところが、何故か利用客がいません。今回は土曜日の午前中に訪れました。足湯は比較的最近できたもののようですが、もしかしてあまり知られていないのでしょうか。他の客も買い物をしたり食事をしたりはしていますが、足湯の存在には気づいていないのか、近寄っても来ませんでした。たまたまこのときだけだったのかもしれませんが、非常にもったいないなぁと感じました。名湯をこんな形で優雅に楽しめのは、非常にありがたいです。足先だけでもこの温泉のポテンシャルの高さが実感できるので、是非とも利用してみましょう。
掲載: 2024/06/22
Data
- 所在地:北海道河東郡音更町十勝川温泉北
- 源泉名:共同一号泉、町営3号源泉、笹井源泉の混合泉
- 入浴 :2024年5月
- 泉質 :ナトリウム−塩化物・炭酸水素塩温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
- 泉温 :源泉52.8度
- PH :7.9
- 電気伝導率:0.21S/m
- 密度 :0.9992
- 蒸発残留物:1.176g/kg
- 形態 :道の駅の足湯 男女混浴
- 効能 :筋肉・関節の慢性的な痛み又はこわばり、冷え性、疲労回復など
- 脱衣所:なし
- 開放度:☆☆☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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