北海道

しずないおんせん

静内温泉

地元の方も通う、森の中の美肌の湯
新ひだか町の中心部からクルマで10分ほど、海岸沿いの国道235号線から1キロほど森に入ると「静内温泉」があります。明治の開拓期に見つけられたという北海道では比較的歴史のある温泉だそうで、今では日帰り温泉施設として人気があるのだそうです。今回は土曜日の夜にお邪魔しましたが、どちらかというとまだシーズンオフにあたるような時期にも関わらず、けっこう沢山の入浴客が来ているようです。しかも、ほとんどが近郊から来ている方々のようで、観光客のような方はあまり見かけませんでした。近くにはキャンプ場があるようなので、夏の行楽シーズンともなると、様相が違うのかもしれません。さて、その温泉施設ですが、街からはちょっと離れていて、しかも森の中にポツンとあるわりには、とても大きな施設です。駐車場も広々としていて、それなりにキャパもありそうです。さっそく館内に入ると、入浴券の自動券売機があり、すぐに受付があります。受付を過ぎると売店、ロビーと休憩所兼食事処があります。食事は麺類から丼物、おつまみまで、けっこうバラエティに揃っていて、利用勝手の良い印象がありました。今回は食事はしないで、そのまま浴場へと向かいました。脱衣所は壁際に鍵付きのスチールロッカーが並び、中央には棚と脱衣カゴが並びます。手前側の洗面台は広くてゆったりとしているし、やはり大きな温泉施設という雰囲気があります。まさか、こんなに大きな温泉施設とは思ってもいなかったし、それだけの客がいるというのも驚きです。人気の秘訣はやはり浴場にあるのでしょう。さっそく浴場に向かうと、まずは手前側にかかり湯と洗い場があり、奥の窓側に大きな湯舟が二つ並んでいます。また、その脇には丸いジャグジーバスがあり、奥には水風呂とサウナがありました。ゆったりと大きいですが、けっこうシンプルな感じの浴場です。洗い場はボディソープやリンスインシャンプーが揃っています。利用料金はとても安いのに、これはかなりお得感があります。湯舟はとても大きいのが並んでいて、どちらもほうじ茶のような色のついた湯となっています。見た目にはどちらも同じように見えますが、左側は42度、右側は40度に設定されていると書かれています。確かに温度が違いましたが、もう少し高めの温度のような気もします。浸かると軽くツルッとした浴感がありますが、けっこうあっさりとした湯です。ただ、あっさりとしているわりには、ズッシリとインパクトのある湯です。泉質はナトリウム炭酸水素塩泉だそうで、美肌の湯として人気があるそうですが、それ以上に温泉の持つポテンシャルが高そうです。湯冷めのしにくそうな感じの湯でした。ジャグジーは入浴剤の入った湯となっていて、温度はさらにぬるめの38度に設定されていました。入浴剤は季節によって変わるのか、このときは「桜爛漫」という名前の入浴剤で、ピンク色の春らしい湯でした。そんなに大きくはないけど、ぬるめで長湯ができるので、人気があるようでした。浴室の窓は全面がガラス張りになっていて、外の様子が見えるのですが、そこに人がいるのがわかりました。露天風呂でもあるのかと、外へと出てみると、そこはスペースの半分がウッドデッキになっていました。湯舟はなく、ウッドデッキにイスが置かれているだけなので、サウナ後の涼むためのスペースのようです。5月初旬の夜ということもあり、ひんやりとした空気がとても気持ちよかったです。総じて、人気の秘訣は全体のバランスだと感じました。温泉はもちろんゆったりとして気持ちがいいですし、休憩所も広く、そして軽食類もあったり、売店があったりと、過ごしやすさもあります。別には家族湯もあるようですし、非常に使い勝手の良さが伝わる施設でした。それでいて料金も安いのだから、人気が出ないわけがないと感じました。
掲載: 2024/07/01
Data
  1. 所在地:北海道日高郡新ひだか町静内浦和
  2. 源泉名:静内温泉
  3. 入浴 :2024年5月
  4. 泉質 :ナトリウム-炭酸水素塩冷鉱泉(低張性アルカリ性冷鉱泉)
  5. 泉温 :源泉12.5度
  6. PH :8.5
  7. 電気伝導率:0.12S/m
  8. 密度 :0.9992
  9. 蒸発残留物:0.721g/kg
  10. 形態 :日帰り温泉施設 男女別
  11. 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
  12. 露天風呂:なし
  13. 開放度:☆☆☆
  14. 清潔度:☆☆☆☆
  15. 気軽度:☆☆☆☆☆
  16. 地元度:☆☆☆
  17. 人気度:☆☆☆☆☆
  18. 景色 :☆☆
  19. 総合評価:☆☆☆