北海道

よいちかんこうおんせん

よいち観光温泉

レトロでローカルムード満点の観光温泉
余市と言えば、ニッカウヰスキーの北海道工場があることで有名で、お酒好きなら憧れてしまう観光地です。その余市に「よいち観光温泉」という温泉施設があるということで、訪れてみることにしました。今回は夏休みを利用しての旅行で、お盆真っ盛りに訪れました。いろいろと巡っているうちに遅くなってしまい、利用したのは夜になってからとなりました。さて、辿り着いてみると、妙に寂しい感じのところです。中規模程度の建物がありますが、けっこう年季の入った建物です。少し暗く感じますが「営業中」ではあるようなので、さっそく館内に入ります。20時過ぎに到着しましたが、21時までの利用ということでした。さっと汗を流して一日を締めくくるつもりだったので、まぁ、1時間もあれば十分かと思い、そのまま利用することにしました。料金を払って中に入ると、右奥には休憩間があり、左側に浴場入口がありました。館内もけっこう古いように感じ、華やかさも活気もなく、とても「観光」からはかけ離れた印象があります。むしろ超素朴なローカル温泉という地味な印象です。脱衣所に入ると、やはりこちらも素朴というか質素です。小さな古臭いスチールロッカーと、小さな木造棚がありました。洗面台は壊れているのか使用禁止となっているなど、老朽化が目立ちます。浴室はこちらも小ぢんまりとしたシンプルなもので、両サイド壁側に洗い場があり、奥には湯舟がいくつかあります。また、手前に小さいながらもサウナもあり、なかなか実用的な感じではあります。洗い場は押しボタン式のシャワーとカランなのですが、なかなかユニークな形状をしています。それに温泉の影響もあるのでしょうが、黒ずんでいてものすごく古いものに見えます。これは古臭くもありますが、レトロで情緒を感じられていいなと思いました。湯舟はバブルバス、主浴槽、そして小さな水風呂があります。バブルバスはけっこうぬるめの湯となっていました。主浴槽はしっかりと大きくてゆったりとしています。湯舟に浸かると、ちょっと熱いようにも感じましたが、まぁ、ちょうどいい温度です。湯舟に使っていると、ぷーんっと鉄分というか、金属的なミネラル臭さを感じます。温泉の成分によるものでしょうか。舐めると若干の塩味がありました。塩分をけっこう多く含む湯のようですが、ミネラル分も多いのではないかと感じます。それにしても本当にレトロです。ちなみにこの時間帯ですでに男湯は誰も利用者がおらず、貸切状態でした。女湯はけっこう話し声が賑やかで、それなりに入浴客がいたようです。何だかんだと居心地がよく、古臭いのにちっとも嫌な感じはありません。むしろ味が出ていて魅力的に感じます。名前に釣られて観光客が来たとしたら、きっと外観だけで判断して帰ってしまうだろうなというぐらいの鄙びようですが、温泉は泉質もよくて気持ちがいいので、温泉好きなら是非とも寄って欲しい湯だと感じました。
掲載: 2024/11/22
Data
  1. 所在地:北海道余市郡余市町山田町
  2. 入浴 :2024年8月
  3. 泉質 :ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉(低張性アルカリ性高温泉)
  4. 泉温 :源泉40.5度
  5. 湧出量:毎分66リットル
  6. PH :8.6
  7. 密度 :1.0024
  8. 蒸発残留物:5.473g/kg
  9. 形態 :温泉入浴施設 男女別
  10. 露天風呂:なし
  11. 開放度:☆☆
  12. 清潔度:☆☆
  13. 気軽度:☆☆☆
  14. 地元度:☆☆☆☆☆
  15. 鄙び度:☆☆☆
  16. 素朴度:☆☆☆☆
  17. 異色度:☆☆☆☆
  18. 景色 :☆☆
  19. 総合評価:☆☆☆