北海道

いずみヴぃら

いずみヴィラ

源泉かけ流しの穴場的な宿
JR室蘭本線登別駅の北1kmほど、住宅地の片隅にある「いずみヴィラ」という宿泊施設にやってきました。もう少し内陸部に入っていくと、北海道を代表する大温泉地の登別温泉があるのですが、こんな駅の近くに温泉施設があるとは知りませんでした。さっそく向かってみると、そこにはひっそりと佇む建物がありました。クリーム色をしたモダンな雰囲気はある建物ですが、とても静かで落ち着いた印象を受けます。目の前には大きな駐車場があるのですが、宿の規模はけっこう小さいように見えます。大型車両も停められる駐車場なので、バスの運転手や添乗員などが宿泊するニーズもありそうです。今回は夏休みの旅行中に立ち寄りで入浴してきました。昼過ぎぐらいに訪れたのですが、とてもひっそりとしていて本当に静かです。館内に入って受付をしてさっそく浴場に向かいます。館内はとてもシンプルながらも清潔的で機能的、観光客向けの宿というよりはビジネス向けの宿という感じでしょうか。脱衣場は棚にカゴ、小さな洗面台がひとつ、とてもシンプルで小ぢんまりとした印象を受けました。浴室はそこそこの広さがあり、湯舟も大きいです。正面がガラス窓になっていて、外には露天風呂があるのが見えます。とても地味な温泉施設ですが、雰囲気はとてもよく、使い勝手の良さそうな感じです。洗い場にはボディソープとリンスインシャンプーが用意されています。浴室内もとても清潔的で、シンプルながらも居心地がとてもいいです。湯舟は2つに区切られていて、手前が中温で奥が高温となっているようです。無色透明の湯ながらも、ジャンジャンと湯舟から溢れて床を流れている湯が豪快かつ豊富な湯量を物語っています。これだけ掛け流せるのは大したものです。さっそく湯舟に浸かると、これまた湯の質感がすごいです。肌にぐいぐい染み入るような、そんなキメの細かくしっとりとした浴感があるのです。これほどまでのインパクトのある湯というのも珍しいなと感じるほどでした。真夏の熱い日でしたが、体感では高温湯で43度くらい、中温で41度くらいでしょうか。さっぱりとした浴感なので、高温湯でも気持ちよく浸かることができました。外にある露天風呂もまた内湯と同じように掛け流されている湯のようです。ただ、こちらはオーバーフローが脇にある玉砂利の敷かれたエリアに流れ込んでいます。この玉砂利の部分はとても浅く、お湯と玉砂利を感じながら踏み歩く歩行エリアになっているようです。さっそく歩いてみましたが、けっこう刺激が強くてキツイです。足つぼが刺激しまくりで、変な歩き方になってしまいますが、慣れてくると気持ちよくなってきます。とても面白い取り組みですね。露天風呂は周囲を高い塀で囲われているので、景色などは望めませんが、外気を浴びながらの入浴はとても気持ちが良かったです。ちなみに湯口の湯を少し味見してみましたが、炭酸のような酸味というかミネラル味がけっこうしました。見た目以上に個性的でポテンシャルの高い湯だと感じました。宿の雰囲気もよく、隠れた穴場的な存在であるように感じます。入浴客が他に1人2人と入れ替わりに入ってくるぐらいで、比較的空いています。地元の常連客のような印象の方々でした。宿泊の評判もいいみたいなので、ここはまさに隠れた名宿だと感じました。
掲載: 2024/12/10
Data
  1. 所在地:北海道登別市登別東町
  2. 源泉名:住友3号
  3. 入浴 :2024年8月
  4. 泉質 :ナトリウム・カルシウム−硫酸塩・炭酸水素塩温泉(中性低張性高温泉)
  5. 泉温 :源泉56.2度
  6. 湧出量:毎分221リットル
  7. PH :7.2
  8. 密度 :1.0004
  9. 蒸発残留物:1.909g/kg
  10. 形態 :温泉宿 男女別
  11. 効能 :神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
  12. 露天風呂:あり
  13. 開放度:☆☆☆
  14. 清潔度:☆☆☆☆
  15. 気軽度:☆☆
  16. 地元度:☆☆☆
  17. 穴場度:☆☆☆
  18. 景色 :☆☆☆
  19. 総合評価:☆☆☆