愛媛県
どうごおんせん・どうごおんせんほんかん「かみのゆ」
道後温泉・道後温泉本館「神の湯」
リニューアルしても変わらぬ歴史ある浴場
道後温泉は四国を代表する人気の観光温泉地です。古くから湯治客の絶えない歴史ある温泉地で、日本三古湯のひとつとして知られています。そんな道後温泉に久々にやってきました。そして今回訪れたのは道後温泉の中心的存在の道後温泉本館です。国の重要文化財に指定されている温泉施設で、老朽化のため平成31年(2019)から改修工事が続けられていました。そして令和6年(2024)にようやく工事が終わり、全館営業再開となったとのことです。そんなわけで、工事明けの優雅な姿を拝みに行こうと、さっそくやってきたのでした。ずっと建物全体が工事の施設で覆われていたので、久々に優雅な姿が見えました。瓦屋根の古風で優雅なその姿は、とても神々しいものがあります。見た目には従来の道後温泉本館と変わりはないように感じます。傷んでいたところを直したって感じですかね。まずは外にある札場で入浴券を購入します。料金は浴場の種類や休憩室の利用により変わります。道後温泉本館は何度か利用しているので、今回は入浴だけにすることにしました。館内に入ると、だいぶ新しさを感じます。ゆったりと沢山の下足箱が並んでいました。目指すはその廊下の先にある「神の湯」です。館内はほぼ変わっていないように感じますが、女子浴室が変更になっているようです。もともと男子浴室は二つあったのですが、そのうちのひとつが女子浴室になっていました。男子浴室は東浴室だけとなっています。脱衣所もリニューアルされ、とても綺麗です。隅には古い階段が見えますが、今は使われていない様子です。以前はどうだったかは覚えていません。浴室に入ると、こちらもだいぶ綺麗になっていました。また、洗い場にはボディソープやシャンプー、コンディショナーが用意されています。浴室はゆったりとしていて、両サイド壁側に洗い場、そして中央の湯舟があります。浴室は床も壁も湯舟も湯釜もみんな花崗岩が利用されています。とても統一感のある優雅な雰囲気です。さっそく体を流して湯舟に浸かります。無色透明の湯がとても気持ちがいいです。温度はわりと適温というか、そんなに熱くはないです。ところが、浴室は閉鎖的な空間で、湯舟と洗い場しかないので、体があたたまると逃げ場はありません。ということで、けっこう客の回転は早いように感じました。とっても滑らかな湯で、すごくマイルドな印象の湯です。そして正面にある大きな湯釜は見ものです。明治27年から使われているものだそうです。ものすごく大きな湯釜なので、果たしてそんなに大きい必要はあるのかと不思議に思うのですが、これこそが道後温泉って感じがいいです。また、壁には「坊ちゃん泳ぐべからず」の札があります。これも名物となっているのですが、これは夏目漱石の小説「坊ちゃん」の中のエピソードがそのまま再現されているようです。それから背後の壁には大きな陶板の壁画があります。とても大きくて優雅なので、浴室をより神々しく見せているように感じました。さて、そろそろ出ようかと洗い場で体を流していると、床に丸い円が書かれている部分がありました。その部分は、1号源泉の場所とのことです。現在は1号源泉は利用されていないようですが、その元々あった場所に印があるようです。やはり1号ということで、特別な意味合いもあるのでしょうね。そんなわけで、サッとお湯を楽しんできたわけですが、やはりとてもいいですね。古風な雰囲気はそのままに、とても綺麗になって、優雅に湯を楽しむことができました。また、機会があれば、霊の湯の方にも入ってみたいと思います。[感謝:掲載写真の一部は公式ホームページより拝借しております]
掲載: 2025/01/14
Data
- 所在地:愛媛県松山市道後湯之町
- 源泉名:道後温泉 第2分湯場
- 入浴 :2024年9月
- 泉質 :アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性高温泉)
- 泉温 :源泉48.7度
- PH :9.0
- ラドン含有量:1.0×10-10Ci/kg未満
- 形態 :公衆浴場 男女別
- 効能 :筋肉・関節の慢性的な痛み又はこわばり、冷え性、疲労回復など
- 露天風呂:なし
- 開放度:☆☆
- 清潔度:☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 人気度:☆☆☆☆☆
- レトロ度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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