長野県
さかきまちうわだいらしまおんせん・びんぐしゆさんかん
坂城町上平島温泉・びんぐし湯さん館
湯けむりの先は山々と田舎風景を見下ろす雄大な景色
長野県埴科郡坂城町、小高い山「びんぐし山」の上にある、「びんぐし湯さん館」という温泉施設に行ってきました。びんぐし山は「鬢櫛(びんぐし)」の形をした山だそうで、こんもりとした形状が特徴的です。山の上とはいいながらも、そんなに大きな山ではないので、クルマで急な坂道をちょこっと登るとすぐに辿り着きます。すると、駐車場がありますが、平日のお昼過ぎぐらいでしたが、けっこう沢山の車で埋め尽くされています。奥にも広い駐車場がありますが、予想以上に駐車場がいっぱいだったのを見て、そんなに人気があるのかと驚きました。混雑をしている中で、イモ洗い状態になるのは嫌だなぁと、入浴を断念しようか悩むほどでした。しばらくクルマの中から様子を見ますが、あまり出入りは激しくはない感じです。みんな、休憩室でダラダラとしている感じなのかなと、とりあえず入浴することにしました。建物の前には温泉施設名の彫られた石碑がありましたが、なかなか達筆な感じのロゴがかっこいいです。漫画「釣りキチ三平」の作者、矢口高雄さんのデザインとのことでした。アユ釣りのストーリーで千曲川が舞台になった縁なのだそうです。館内に入って受付を済ませ、奥にある浴場を目指します。館内はわりと静かで、そんなに混雑しているように感じませんでした。休憩室にも人はいるようですが、そんなに多くもない様子です。脱衣所はコイン返却式のロッカーが並んでいます。シューズロッカーでもコインが必要なので、あらかじめ用意しておくといいでしょう。内湯に入ると、まずはかかり湯がありました。御影石の槽に「上湯源泉」と書かれていて、なんだか神社の手水舎 のような神聖な印象を受けました。浴室内はサウナ、小さな水風呂、そしてゆったりとした湯舟があり、手前側にも円形の湯舟がありました。正面はガラス窓でゆったりと景色が見え、手前側に回り込むように洗い場のエリアがあります。内湯の奥側には扉があり、そこから外へと出られるようになっていましたが、こちらは簡易的なテントに囲われた洗い場となっていました。需要が増えてきて、増設したような感じでした。とりあえず体を洗って汗を流します。すると、隣はバスの停留所らしく、バスのアナウンスが聞こえてきました。ほんと、すぐ脇にバス停があるようです。また浴室に戻り、湯舟に浸かります。お湯は無色透明でツルッとした浴感があります。微妙に漂う温泉臭があり、温度もちょうどよくて気持ちいい浴感です。とてもポテンシャルを感じるお湯です。露天風呂はサウナ側の扉から出るようです。すると内側に五右衛門風呂とデッキチェアがあり、正面には円形風呂、外側はゆったりと細長い湯舟、一番奥には壺湯がふたつと、なかなか充実したゆったりと大きな露天エリアです。湯舟は岩風呂になっていて、とにかく優雅な印象があるのですが、なんといっても、目の前に遮るものがなく、ゆったりと山から見下ろす街と山々の景色が最高です。湯舟が横に細長くワイドなので、その効果もあって開放感も高まっているのでしょう。また、湯舟に浸かってもその湯面の先には景色が広がっていて、まさにインフィニティ展望風呂といった感じです。ツルッとした浴感を楽しみながら、最高の気分で浸かることができました。また、壺湯はかけ流しになっているようです。こちらは湯口が目の前にあるためなのか、硫化水素の香りがプンプンと漂います。先ほど感じていた温泉臭は、この硫化水素集だったのですね。景色と浴感と香りで、すっかり魅了されてしまいました。ふと、周囲を見渡しますが、そういえば入浴客が少ない気がします。駐車場の混雑率と比例していないような気がしますが、どうなのでしょう? ちなみにここは入浴だけでなくプール施設もあるようです。ただ、そちらもそんなに混んでいる様子はなかったので、とても不思議に思いました。しかしながら、こんなに素晴らしいロケーションなので、週末は混雑することは必至だと思われます。
掲載: 2025/11/03
Data
- 所在地:長野県埴科郡坂城町網掛
- 源泉名:坂城町上平島温泉井
- 入浴 :2025年6月
- 泉質 :アルカリ性単純硫黄温泉(低張性アルカリ性高温泉)
- 泉温 :源泉43.8度
- PH :8.8
- 成分総計:474.4mg/kg
- 形態 :日帰り温泉施設 男女別
- 効能 :自律神経不安定症、不眠症、うつ状態、アトピー性皮膚炎など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆☆
- 地元度:☆☆☆
- 異色度:☆☆☆
- 人気度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆☆
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