山梨県
やまとてんもくざんおんせん
やまと天目山温泉
緑豊かな自然の中でくつろぐ癒しの湯
甲府市街地から車で40～50分ほど、甲州市の日川渓谷の奥に「やまと天目山温泉」という日帰り温泉施設があります。甲府から自宅のある埼玉まで帰ろうとしていたところ、せっかくなので最後に温泉に入ろうと、方角的にもちょうどよかったのでここへと目指してみました。勝沼を過ぎるとそこから山の景色へと変わります。甲斐大和駅あたりから山へと向かう県道へと入っていくのですが、これがまたけっこうな山道です。夕方のまだ明るい時間帯だったものの、天気も悪かったせいか、すれ違うクルマもなく、とても深い山の中へと向かっているような気分です。やがて竜門峡という景勝スポットを抜けてさらに山を登りますが、こんな先に日帰り温泉施設なんかあるのだうろかと不安になるほど辺境を感じるロケーションでした。しばらくしてようやく施設が見えてきましたが、意外なことに駐車場にはいくつものクルマが並んでいます。また、バスも通るようでバス停には登山客らしき人がいました。なるほど、登山帰りの方が立ち寄るような温泉施設なのですね。建物は新しいってほどでもありませんが、わりとモダンなスタイルだと感じました。自動券売機で入浴券を購入しますが、市内と市外とで料金が変わります。市内の方はお得に利用できるようです。そろそろ夕暮れ時ということもあり、続々と客も帰っていく感じで、まさに入れ違いというところでした。購入した入浴券を受付に出そうとしたら、「帰るときに出してください」とのことです。利用の時間制限があるので、入浴券のタイムスタンプで判断しているようです。建物は横に細長く、広い休憩所や食事処もありました。とても山奥にある施設とは思えないほど、盛況していました。脱衣所にはコイン返却式のロッカーと、簡易的な棚とカゴがあり、わりと小ぢんまりとした様子です。浴室はそこそこゆったりとしていて、内側にボディソープとリンスインシャンプーの用意された洗い場、窓側に湯舟があります。湯舟は右手奥に寝湯が並び、手前側は源泉浴槽とバブルのついた主浴槽がありました。壁にはとても立体的なタイル画があるのですが、武士が描かれていました。笠に武田菱のマークがあるので、武田信玄なのでしょうか？何の場面を描いているのかはわかりませんでした。さっそくお湯に浸かりますが、無色透明の湯ながらもツルツルスルスルヌルヌルとした、とても滑らかな浴感があります。これがまた、本当に気持ちが良くて、うっとりとするくらい感触がいいです。また、お湯の温度も高くなく、少しぬるめな感じも長湯向きです。源泉浴槽はけっこうぬるめです。冷たくない程度の温度で、これまたさっぱりと気持ちがいいです。なるほど、こんなにも個性的な湯なら、わざわざこんな山奥まででも入浴しに来たくはなりますね。外には露天風呂もあるようです。外の扉を開けるとすぐに階段があり、そのままワンフロア分おりていきます。すると手前側に浅くて小さな湯舟、そして階段の下側に岩風呂がありました。手前の小さな湯舟は奥の岩風呂からのオーバーフローなので、かなりぬるいです。子ども用ってことですかね？ 大きさも深さも中途半端な感じの湯舟でした。外側は森になっていて、景色が見えるというより、木々が見えるという感じで、そんなに開放感はないものの、静かな山の中という雰囲気が味わえます。けっこうのんびりとした雰囲気が気持ち良くて、ついつい長湯になってしまいましたが、利用客も地元の常連客が多いようで、皆さん挨拶をしたり世間話をしている様子です。とてもローカルな雰囲気を楽しみながら、じっくりと過ごすことができました。登山帰りでなくても、この個性的な温泉を楽しみに訪れる価値はあると思いました。
掲載: 2025/11/25
Data
- 所在地:山梨県甲州市大和町木賊
- 源泉名:やまと天目山温泉
- 入浴 :２０２５年６月
- 泉質 :アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性低温泉)
- 泉温 :源泉29.6度
- 湧出量:毎分209リットル
- ＰＨ :１０．２
- 電気伝導率:221μS/cm
- 密度 :0.9984
- 蒸発残留物:152mg/kg
- 形態 :日帰り温泉施設 男女別
- 効能 :筋肉・関節の慢性的な痛み又はこわばり、冷え性、疲労回復など
- 露天風呂:あり
- 開放度:☆☆☆☆
- 清潔度:☆☆☆☆
- 気軽度:☆☆☆☆
- 人気度:☆☆☆☆
- 景色 :☆☆☆
- 総合評価:☆☆☆
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